秋吉久美子文庫、誕生! 神保町「猫の本棚」に自宅書架の多彩な愛読書を展示
2022年9月11日 11:00

「赤ちょうちん」「の・ようなもの」で知られる俳優・秋吉久美子が、東京・神保町のシェア型書店「猫の本棚」で、「秋吉久美子文庫」と銘打ち自らの蔵書を陳列・販売することが明らかになった。
この試みは、同店店主でもある映画監督・映画評論家の樋口尚文氏がメガホンをとった「インターミッション」が、クランクイン10周年を記念し、9月23日から池袋・HUMAXシネマズで再上映されることにちなんで開催されるもの。初期は店内中央に鎮座するポップアップ・テーブルで展開するという。

同店には、映画界や出版界で活躍する様々な“才能”から一般の読書ファンまで、幅広い棚主が集い、バラエティに富んだ「書店」をオープンさせている。また、店独自のキュレーションで、生前の大島渚監督の蔵書を多数陳列した「大島渚文庫」を開設するなど、大きな話題を呼んだ。
「秋吉久美子文庫」では、第1弾として文学から政治、経済、宗教にいたるまで、秋吉の多方面への知的好奇心がうかがえる50冊をピックアップ。なかには秋吉が鮮烈な活躍をみせた1970年代に愛読して励まされた思い出の書籍や、2009年に早稲田大学大学院公共経営研究科を首席で卒業した秋吉らしい、付箋だらけの資料本など、貴重なものも含まれている。秋吉自身の著作の一部も、署名入りで販売するという。

同店では、今後も著名な映画人の蔵書を集めた「文庫」シリーズを展開していく予定。また、棚主のひとりである詩人・川口晴美氏が第30回萩原朔太郎賞を受賞したことを受け、対象作の「やがて魔女の森になる」をはじめとする、著作群もポップアップ展示している。
秋吉久美子「勝手にさせて」
秋吉久美子「クミコの詩集 いないいないばあ」
秋吉久美子「ドレスの下に」
秋吉久美子「C・U next Tuesday」
デイヴィッド・ドルトン「ジャニス ブルースに死す」
R・D・レイン「結ぼれ」
マルジャン・サトラピ「ペルセポリス」I・II
マルグリット・デュラス「破壊しに、と彼女は言う」
マルグリット・デュラス「愛人」
ルイス・キャロル「ふしぎの国のアリス」
カリール・ジブラン「預言者」
パトリック・ジュースキント「香水 ある人殺しの物語」
アンディ・ライリー「自殺うさぎのポストカード」
アントニオ・タブッキ「インド夜想曲」
フローラ・ルイス「ヨーロッパ」上・下
E・M・フォースター「アレクサンドリア」
ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」
三浦健太「犬の頭がグングンよくなる育て方」
「地球家族 世界三十か国のふつうの暮らし」
ビル・ゲイツほか「これから資本主義はどう変わるのか」
阿満利麿「日本人はなぜ無宗教なのか」
佐伯啓思「日本の愛国心」
内田樹「サル化する世界」
吉成真由美「嘘と孤独とテクノロジー」
姜尚中・森巣博「ナショナリズムの克服」
白井聡「主権者のいない国」
水野和夫「資本主義の終焉と歴史の危機」
ビル・エモット「アジア三国志」
小出裕章ほか「原発事故と農の復興」
菅野正寿・長谷川浩「放射能に克つ農の営み」
新渡戸稲造「武士道」
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