朝井リョウ「少女は卒業しない」河合優実主演で映画化 4人の少女が“学校”と“恋”にさよならを告げる
2022年8月24日 08:00
「桐島、部活やめるってよ」「何者」で知られる直木賞作家・朝井リョウの短編小説「少女は卒業しない」が映画化され、同名タイトルで2023年2月23日に公開されることがわかった。「サマーフィルムにのって」「PLAN75」の河合優実が映画初主演を務め、廃校が決まった高校を舞台に、“学校”と“恋”にさよならを告げる4人の少女たちの卒業までの2日間を描く。
2012年に発売され、現役高校生からこれまでに「卒業」を経験した20代以上の大人世代まで多くの共感を呼んだ話題作が、10年の時を経て映画化される。
監督・脚本を手掛けたのは、高校生を主人公した短編映画「カランコエの花」が国内映画祭で13冠を受賞した中川駿。商業長編映画デビューとなる本作では、原作の持つ瑞々しさと甘酸っぱさをそのままに群像劇へと構成を変え、繊細な少女たちの心の機微を丁寧に描き出す。
河合が演じるのは、彼氏へのある思いを抱えながら、卒業生代表の答辞を担当する料理部部長の主人公・山城まなみ。映画初主演を飾り、「肩肘張らずに挑もうとは思いましたが、やはり1番目に名前がくるとなると良いものを作りたいという気持ちがいつも以上にメラメラと燃えはじめたのを最初から感じていました」と意気込みを明かしている。
そのほか、将来の夢のために進路の違いで彼氏と離れることを選んだバスケ部の部長・後藤由貴をドラマ「中学聖日記」や映画「アルプススタンドのはしの方」の小野莉奈、軽音部の部長で同じ部内の中学校からの同級生に恋心を抱く神田杏子を「ヤクザと家族 The Family」の小宮山莉渚、クラスに馴染めず図書室に通いながら、先生に密かな思いを寄せる作田詩織を「かそけきサンカヨウ」の中井友望が演じる。
「少女は卒業しない」は23年2月23日から、東京・新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国公開。キャストらのコメント全文は以下の通り。
中川監督は役者さん1人1人を信じて、寄り添いながら演出してくださる方だと思いました。私は監督が役者を信じて期待している感じが嬉しく、心地良くて、その気持ちにしっかり応えられるお芝居がしたいと想いながら毎日撮影に挑んでいました。
本当に撮影現場では共演者の子たちとよく笑っていました。同世代の子とたわいもない話をして、まるで学生時代にタイムスリップしたような感覚でした。大人になってから学生時代を追体験できる事はなかなか無いのでこの時間を噛み締めようと思っていました。今でもこの撮影期間は大切な思い出です。あと、中川監督にバスケットボールを熱血指導していただいたのも忘れません。笑
映画を見て、大人の方はきっと忘れていた思い出や学生時代の感情を思い出して初心に戻るような気がしますし、学生の方が見たら、今しかない時間を大事に生きようと思える作品なのではないかと思います。私は公開がとても楽しみです。
個人的な話ですが後藤のバスケシーン、本当に頑張ったので良かったら見てほしいです。笑
中川監督は、明確な提案をくださり監督の頭の中で毎秒映画が出来上がっていってるようでした。物腰は柔らかく必要のない緊張や不安を初めからふーっと消し去ってくれました。
撮影期間は冬の残りから桜が満開になる頃で、撮影に行きながら季節の移り変わりを感じていました。
人の数だけ物語や感情があり、それが合わさった時の心の振動は、生きていてよかったなと思えることのひとつです。そういうものがスクリーンから伝わればと思います。完成が楽しみです。
4人の少女を演じていただいた河合さん、小野さん、小宮山さん、中井さんはそれぞれが全く違う素敵な個性の持ち主で、ご自身の個性をなるべくそのまま作品に反映できるよう、キャラクター設定はもちろん、現場での向き合い方も意識して臨みました。
コロナ禍であり、天候や桜の開花具合に左右され、かつスケジュールもタイトな中での撮影でしたが、終わってみれば万事滞りなくやり遂げることができ、やはりこの作品には何かがあるなと感じています。
本作に関わっていただいたすべての方に感謝しています。
皆様の想いに応えられる作品になっていますので、ぜひ楽しみにお待ちください。
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