「ゴッドファーザー」ソニー役 ジェームズ・カーンさん死去
2022年7月8日 22:00
フランシス・フォード・コッポラ監督作「ゴッドファーザー」(1972)のソニー役で知られる米俳優ジェームズ・カーンさんが、7月6日に亡くなった。82歳だった。
カーンさんは、ハワード・ホークス監督の西部劇「エル・ドラド」(66)、ロバート・アルトマン監督のSF「宇宙大征服」(67)、コッポラ監督の「雨のなかの女」(69)などへの出演を経て、ABCのテレビ映画「ブライアンズ・ソング」 (70)でNFLシカゴ・ベアーズのブライアン・ピッコロ選手を演じ、エミー賞主演男優賞にノミネート。72年に「ゴッドファーザー」でマフィアのコルレオーネ家の短気で凶暴な長男ソニー役を演じ、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。
「ゴッドファーザー」で一躍スター俳優となった後は、マーク・ウォールバーグ主演で14年にリメイクされた「熱い賭け」(74)、ノーマン・ジュイソン監督のSF大作「ローラーボール」(75)、サム・ペキンパー監督のアクション「キラー・エリート」(75)、ジェーン・フォンダと共演した「カムズ・ア・ホースマン」(78)、マイケル・マン監督の長編劇場映画デビュー作「ザ・クラッカー 真夜中のアウトロー」(81)、盟友コッポラ監督のドラマ「友よ、風に抱かれて」(87)など多くの大作・話題作で主演。90年には、スティーブン・キングによる小説を映画化した「ミザリー」(ロブ・ライナー監督)に出演し、キャシー・ベイツ扮する熱狂的な女性ファンに監禁されるベストセラー作家を好演した。
90年代以降は、ニコラス・ケイジ主演の「ハネムーン・イン・ベガス」(92)、ヒュー・グラント主演の「恋するための3つのルール」(99)、ウィル・フェレル主演のヒット作「エルフ サンタの国からやってきた」(03)といったコメディでの活躍が目立っていた。
大学時代のクラスメイトで長年の友人コッポラ監督は「ジミーは私が知る映画界の人物の中でいちばん古く身近な存在でした。『雨のなかの女』で一緒に仕事をした頃から私の人生のすべての節目において、彼が出演した作品と演じた多くの素晴らしい役を決して忘れることはないでしょう」とコメント。
「ゴッドファーザー」で弟マイケル役を演じたアル・パチーノも「ジミーは私の架空の兄弟であり、生涯の友でした。彼は活力と大胆さに満ちあふれた人だったので、もうこの世にいないなんて信じられません。(中略)彼がいなくなるのは寂しい」と声明を出している。
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