今井翼の生涯ベスト映画、最近感銘を受けた作品は?【あの人が見た名作・傑作】
2022年7月2日 11:00
映画を見に行こうと思い立ったとき、動画配信サービスで作品を鑑賞しようとしたとき、何を見れば良いのか分からなかったり、選択肢が多すぎて迷ってしまうことは誰にでもあるはずです。
映画.comで展開する新企画「あの人が見た名作・傑作」は映画業界、ドラマ業界で活躍する著名人がおすすめする名作、傑作をご紹介するものです。第5回は、「TELL ME hideと見た景色」で映画初主演を飾った今井翼さんです。
1995年から芸能活動を始め、俳優、歌手、タレントとして映画、テレビ、舞台など多彩なジャンルで活躍。2020年、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、「おじさんはカワイイものがお好き。」などに出演。映画では「終わった人」(18)、「彼女が好きなものは」(21)など。7月8日に封切られる「TELL ME hideと見た景色」で銀幕初主演を務め、hideの実弟・松本裕士を熱演した。
今井:「男はつらいよ」シリーズです。
今井:古き良き日本の人間模様、寅さんの自由奔放さ、旅先で出会う人たちとの時間が、温かくて穏やかな気持ちになります。
今井:山田洋次監督とは僕が30代の頃にお仕事を通して出会い、厳しさの中に、まさに「男はつらいよ」の作品のように温かい心をもって接してくれました。山田監督との出会いが、お芝居の難しさと楽しさを教えてくれ、その後の俳優人生の契機となったことは間違いありません。
山田洋次監督による国民的人情喜劇は、第1作「男はつらいよ」が1969年8月27日に公開。「桜が咲いております」――。記念すべき第1作は、渥美清さん扮する主人公・車寅次郎のナレーションから始まる。16歳のときに父親とケンカして家を飛び出し、旅回りのテキ屋稼業を生業とする「フーテンの寅」こと寅次郎が、何かの拍子に故郷・柴又に戻ってきては騒動を巻き起こす様子が人気を呼んだ。
今井:「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」です。
今井:「男はつらいよ」の中で、相変わらず周りの人を困らせてしまうんだけれど、寅さんの正義感が良く表れた作品です。ドタバタがありながらも、寅さんの困っている人を助けたいという思いが周りの人を動かし、人と人の繋がりの温かさを感じるところが、とても好きです。
1976年7月24日に封切られたシリーズ17作目の主舞台は、兵庫県龍野市。上野の焼鳥屋で知り合った風変わりな老人を気の毒に思った寅さんはとらやに連れ帰るが、その老人は日本画の大家・池ノ内青観(宇野重吉)だった。世話になったお礼にと描いた絵をめぐり、とらやは大騒動に。旅に出た寅さんは、兵庫・龍野で青観と再会する。市長の接待を受け、知り合った芸者・ぼたん(太地喜和子)とはすぐに意気投合。しばらくして、客に貸した200万円を踏み倒されそうになったぼたんが上京。あまりにも理不尽な事態に、寅さんは憤慨する……。
今井:弟として、パーソナルマネージャーとして、hideさんが残したものを守り抜いていくという強い気持ちです。
今井:ライヴシーンです。残されたメンバーでのアルバム制作やライヴの準備はなかなか上手く進みませんでしたが、このライヴシーンで、メンバーやスタッフだけでなく、戸惑っていたファンの想いも解き放たれた瞬間でした。