アンセル・エルゴート、日本は「第2の故郷」 流暢な日本語で渡辺謙、伊藤英明らへ感謝の念
2022年4月6日 17:30
「ウエスト・サイド・ストーリー」のアンセル・エルゴートが主演する全8話の新ドラマ「TOKYO VICE」の完成報告会見が4月6日、東京・港区の八芳園で行われた。エルゴートは、今作の撮影で必死に取り組んだ日本語を巧みに駆使しながら盛り上げ、「日本は第2の故郷になった」と満面の笑みを浮かべた。
この日の会見はエルゴートのほか、出演だけでなくエグゼクティブプロデューサーを兼ねた渡辺謙、菊地凛子、伊藤英明、笠松将、山下智久が登壇。エルゴートは、共演陣について役どころも説明しながら丁寧に紹介。撮影時に毎日4時間、多いときは6時間も日本語の勉強に当てたことを明かしながら、共演陣への感謝の念をにじませた。
「渡辺謙さんはレジェンドです。一緒に仕事が出来て光栄。謙さんの芝居を初めて見たのは『インセプション』。表情と声の素晴らしさに感動しました。そして『硫黄島からの手紙』は感動的でした」と流暢に話していると、渡辺から「この作品の話をしろよ」とツッコミが入るなど、仲の良さをうかがわせた。エルゴートはその後も、「伊藤英明さんとはとってもウマが合いました。新年には故郷へ招いていただき、毎日温泉に入り、お母さんの手料理をごちそうになり、初詣にも行きました。たくさん良い思い出が出来ました。菊地凛子さんは感情をリアルに、そして自由に操り、時おりハッとさせられることがあるんです。謙さんは緻密で完璧ですが、僕は凛子さんのほうが好き」と全て日本語で語ると、満足げにうなずいた。
「世界で最も撮影が難しい都市」と言われる東京とその近郊で全てが撮影された今作は、WOWOWと米HBO max、米エンデバー・コンテントによる初の共同制作プロジェクト。日本の新聞社の記者だったアメリカ人ジャーナリスト、ジェイク・エーデルスタインによるノンフィクション本「トウキョウ・バイス:アメリカ人記者の警察回り体験記」を原案にドラマ化するもので、全8話で構成される。
ストーリーは、エルゴート扮するジェイクが全国紙初の外国人記者として警察担当に配属されるところから始まる。取材を重ねるうちに出会った裏社会とも複雑な関係を持つ刑事と絆を深め、家族ぐるみの付き合いを通じて日本社会で成長していく一方で、特ダネを執拗に追いかけるうち、知られざるアンダーグラウンドの世界へと巻き込まれていく。そこには駆け引きや裏切り、そして生々しい愛憎がうごめく恐るべき東京の姿があった……。
英語で仕上がってくる脚本を細かくチェックしたという渡辺は、「マイケル・マンはリアリスティックで、付いていくのがみんな大変だったと思うんです。大変だけど、豊かな現場でもあったんです」とニッコリ。そして、脚本の秀逸さを挙げ、「それぞれのキャストに素晴らしいバックグラウンドを書いてくれました。どのキャラクターにも闇があり、色々な含みを持たせてくれて、1本の映画では描き切れないストーリーになった。いや、8話でも描き切れないかもしれない」と手応えのほどをにじませた。
マン監督の大ファンだという伊藤は、オーディションで緊張してしまい上手くパフォーマンスを発揮することが出来なかったそう。マン監督から「オーディション用に送ってくれたビデオテープにあった、エネルギッシュな英明はどこへ行ったんだ」「完璧にすべてをやろうとするとうまくいかない。このドアから入ってきて、部屋を出るまでのどこかに光るものがあればいいんだ」と言われたという。そのうえで、伊藤が「必ず現場では最高のパフォーマンスをお見せできると約束する」と訴えたところ、「『現場で会おう』と言ってくださったんです。監督からいただいたメッセージは、忘れられないものになった」とオーディション秘話を披露した。
そんな様子を聞き入っていたエルゴートは、「コロナ禍ということもあって家族や友人を日本に連れてくることはかなわなかった。でも、ここにいる人たちが家族になってくれた。日本文化も愛するようになったし、日本は私にとって第2の故郷になりました」と訴え、報道陣からも喝采を浴びていた。
「TOKYO VICE」は、4月7日からWOWOWオンデマンドで、日米同時で配信スタート(日本は第1話のみ)。同月24日からWOWOWで独占放送(第1話は無料)される。
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