愛したはずの夫は、まったくの別人でした――妻夫木聡×安藤サクラ×窪田正孝「ある男」映像初公開
2022年3月4日 08:00
妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝が共演し、石川慶監督(「愚行録」「蜜蜂と遠雷」)が芥川賞作家・平野啓一郎氏の小説を映画化する「ある男」の特報と、第1弾ビジュアルがお披露目された。妻夫木がナレーションを務める映像では、「愛したはずの夫が、全くの別人だった」という衝撃の事実を突きつけられる女性・谷口里枝(安藤)の混乱が映し出されている。
原作は、映画化された「マチネの終わりに」に続く作品として、2018年に平野氏が発表した同名小説。第70回読売文学賞を受賞し、累計発行部数21万部を突破した。自分ではない全く別の人間として生きてきた“ある男”の真実に、主人公の弁護士・城戸章良が迫る姿を描く。向井康介(「リンダリンダリンダ」「聖の青春」)が脚本を手がけ、「愚行録」に続き石川監督と再びタッグを組む。
弁護士の城戸(妻夫木)は、かつての依頼者である里枝から、彼女の亡くなった夫・大祐(窪田)の身元調査という奇妙な相談を受ける。里枝は離婚を経験後、子どもを連れて戻った故郷で大祐と出会い、再婚。新たに生まれた子どもと4人で幸せな家庭を築いていたが、ある日突然、夫が不慮の事故で命を落とす。そして大祐の法要の日、長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一が現れるが、遺影を見て「これ、大祐じゃないです」と告げる。彼の正体を追い、新一に近付くにつれ、いつしか城戸の心にも、別人として生きた男への複雑な思いが生まれる。
特報は、「僕たちは誰かを好きになる時、その人の何を見ているのだろう。その人の何を愛するのだろう」という妻夫木の意味深なナレーションで幕を開ける。その後、エルビス・プレスリーの「Can’t Help Falling In Love」のカバー曲にのせ、里枝が大祐と過ごした幸せな日々を活写。しかし大祐の死を機に、夫が別人だったという信じがたい事実が浮かび上がる。大祐として生きた“ある男”は一体誰だったのか、なぜ別人として生きていたのか――。さまざまな謎に満ちた映像に仕上がった。後半で流れる劇伴音楽は、台湾の室内楽アンサンブルグループ「Cicada」が担当したもの。本作で日本映画へ初参加を果たす。
第1弾ビジュアルは、物語の中心となる城戸、里枝、大祐の顔が重なり合い、それぞれのキャラクターの心情を表しているかのようなデザインとなった。
本作には、妻夫木、安藤、窪田に加え、清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、仲野太賀、真木よう子、柄本明ら豪華キャスト陣が集結。また新たに、オーディションで抜てきされ、映画初出演を果たした坂元愛登が里枝の息子・悠人、山口美也子が里枝の母・初江、きたろうが大祐が働く林産会社の社長・伊東、カトウシンスケが大祐の過去を知る人物を演じるほか、河合優実、でんでんも顔をそろえた。
「ある男」は、今秋に全国で公開。
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