ロバート・パティンソンが語る、“バットマン”ならではの苦労 クリスチャン・ベールから助言も
2022年2月1日 12:00

「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」のマット・リーブス監督がメガホンをとった「THE BATMAN ザ・バットマン」が、3月11日から公開される。本作で青年ブルース・ウェイン/バットマンを演じたのは、「トワイライト」シリーズ、「TENET テネット」などのロバート・パティンソン。パティンソンが取材に応じ、本作で描かれるバットマン、そして公開を控える心境を語った。
探偵のブルース(パティンソン)が、バットマンとして生きることを決意した成長過程にフォーカスして描かれる本作。パティンソンは、バットマンというキャラクターについて「子どもの頃から熱烈なファンだった」と、これまでのシリーズは必ず公開週に劇場に見に行っていたことを明かす。自身が憧れのキャラクターを演じることになったことについて「本作に関われるかもしれない機会があると知って、すぐにすごくやりたかったです。『これをやるのはとても恐いことだ』と自分自身に神経質になって言う以上に、やりたい気持ちが大きかった。大変な撮影だったけれど、特に緊張することはまったくなかった。でも、今緊張してきています(笑)」と、その理由について説明する。

「突然、とても大きな賭けがあるように感じています。みんなが本当に気に入ってくれるといいなとも願っています。これまでも何度も違うやり方で『バットマン』が描かれてきたけれど、本作はまったく違う解釈です。まだ完成していないけど、先日本作を見ました。とてもとても(今までとは)違うトーンでした。最初、映画を観始めた時は神経に障る感じだった。でも、とても興味深くて、みんなとても楽しんでくれると思います。特に長い間のファンで、たくさんグラフィックノベルを読んできた人々はね。ある意味、議論の余地があるけれど。僕からすると、もっともグラフィックノベルに近い作品で、特にバットマンのキャラクターの解釈についてとてもうまく捉えていると思います」
撮影に入る1年ほど前から本作のための準備を積んだが、「どんなに様々なアイデアを思いついたとしても、スーツを着けるとすべてが変わってしまう」と、バットマンだからこその苦労もあった。
「カウル(マスク)を着けた状態で感情を表現しようとするということが難しい。カウル自体に表情があり、照明の作り方でもそれは変わるし、役者が自分の表情で伝えたいと思っているストーリーと全然違うことを表現していたりするんです。だから、新しい言語を学ぶように、どういう動きがどんな風に解釈されるか、学ばなければいけませんでした。頭のちょっとした傾け方で違った表情に見えます。ちょっと前屈みになるだけで変わるし、どうすれば威圧感が出るかとか……目が照明を捉えるポジションを取るだけでも大変でした。いろいろな動きをする中で、光を感じなければいけない。カウルをかぶっていると瞳が奥まってしまうから、光をしっかりと把握していなければいけないんです」
それでも、スーツは役柄を深く理解するのに大きな助けになったようで、「着た途端、自分が演じているキャラクターが何者かという確かな基盤が必要だと感じました」と振り返る。「彼がバットスーツを着ると、彼はもはやブルースじゃない。ブルースは(バットマンスーツを)着た後、姿を消します。そして、その複雑さを理解するのにとても長い時間がかりました。バットマンを演じた他のみんなは同じことを経験したと思う。コスチュームを着た時に初めてそのことに気づいて、困難な戦いをしないといけないことにも気づきます」と話す。

クリストファー・ノーラン監督の「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」「ダークナイト ライジング」でバットマンを演じたクリスチャン・ベールとは、偶然ある場所で遭遇し、アドバイスをもらう機会があったそう。
「レストランのトイレでお互いにばったり会いました。彼がそこにいるのを知らなかったんだけれど、僕たちは隣同士の小便器を使っていた。それで、彼は僕に『(バットマンスーツを着たら)トイレに行くのが難しい』ということについて話してくれた(笑)。それが彼のアドバイスだった。コスチュームを着た途端、誰も準備するためにこうしたらと言えることは何もないんだ。(バットマンを)どう演じたいかという特定のアイデアを持つことは出来るけど、セットに入ったら、実際演じてみるまで準備できることは何もないんだよ」
「THE BATMAN ザ・バットマン」は、3月11日から公開。
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