「ジブリパーク」開業日は11月1日!「耳をすませば」「天空の城ラピュタ」などの世界を再現した建設中エリアに潜入
2022年1月27日 19:30
スタジオジブリ作品を題材にしたテーマパーク「ジブリパーク」の第1次開業日が、11月1日に決定した。1月27日に、愛知県の大村秀章知事、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、宮崎吾朗監督が出席したメディア向け発表会で明らかとなった。あわせて「青春の丘」「ジブリの大倉庫」の建設現場も公開された。
愛知県の愛・地球博記念公園で開業する同施設は、スタジオジブリの世界を再現。「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」「もののけの里」「魔女の谷」の5つのエリアに分かれている。公園全体の広さは194ヘクタールで、ジブリパークはうち約7.1ヘクタールを占める。まずは3つのエリア(「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」)が11月1日に開業し、その約1年後、残りのふたつのエリア(「もののけの里」「魔女の谷」)がオープンする。入場は、日時指定の事前予約制。入場料は検討中で、大村知事は「チケットの予約は、夏ごろにはご案内できるのではないか」との見方を示した。
また新たに、「となりのトトロ」の「サツキとメイの家」を中心とした昭和の田園景観をイメージしている「どんどこ森」エリア(約1.8ヘクタール)に、トトロの形をした高さ5.2メートルの木製遊具「どんどこ堂」が作られることも発表された。小学年低学年であれば5~6人が、トトロの口のなかに入って遊ぶことができる。宮崎監督が、「現場で作業をしている方が『どんどこ堂』を見ると、つい笑ってしまうみたいです」と語る通り、ユーモラスなトトロの表情が印象的だ。
この日は宮崎監督の案内で、報道陣に建設中のふたつのエリア(「青春の丘」「ジブリの大倉庫」)が公開された。まず「青春の丘」エリア(約0.8ヘクタール)は、「耳をすませば」に登場する地球屋、ロータリー広場、「猫の恩返し」の猫の事務所を再現。また既存のエレベーター棟は、「天空の城ラピュタ」「ハウルの動く城」などに出てくる、19世紀末の空想科学的要素を取り入れた内外装に改修される。
続く「ジブリの大倉庫」エリア(約0.8ヘクタール)には、“倉庫らしさ”と同時に懐かしさを感じさせる和洋折衷の空間をイメージ。常設展示室、企画展示室、映像展示室、遊び場、売店と喫茶、収蔵施設などが設置される。「借りぐらしのアリエッティ」に登場するアリエッティやその家族が暮らす家と、彼女たちの目線で見た植物の茂る庭を大きなセットで表現するほか、「天空の城ラピュタ」の廃墟となったラピュタの庭園と空飛ぶ巨大な船、「となりのトトロ」の世界で遊べる部屋なども製作される。展示スペースは、東京・三鷹にある「三鷹の森ジブリ美術館」に比べ、約4倍の規模になるという。
「ジブリの大倉庫」エリアは、宮崎監督の「何かを壊して新しく作るのではなく、使えるところは全部使いましょう」というコンセプトのもと、かつて温水プールだった場所を再利用。内部は実際には2フロアだが、2階部分にさまざまな段差があるため、多層的に見える。オレンジ色の壁についた目玉や、白と水色の時計台などを確認することができた。現在はコンクリートがむき出しになっている白い階段も、今後タイルが貼られる予定だという。
宮崎監督は、同エリアについて、「スタジオジブリはいろんな展示会をやっているので、立体造形物の置き場に困っていたんです。三鷹は美術館なんですが、こちらの原点は『倉庫』。だからいろんなものを持ってきて、収蔵しておいて、展示できればと思っています」と明かす。最後に、「『ジブリ美術館』以上に迷子になって頂ければいいと思います。順路がないので、お客様はそれぞれ行き先を決めて、方々に散って楽しんで頂ければ」と願いをこめた。
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