個性派ヒットメーカーの出世作「バットマン」 マット・リーブス監督が描く新たな物語とは?
2022年1月2日 18:00

「トワイライト」シリーズ、「TENET テネット」などのロバート・パティンソンが主演を務める「THE BATMAN ザ・バットマン」が、3月11日から公開される。ダークヒーローの代表格であり、これまでにも数々のバットマン映画が制作され、人気を集めてきた。いまだ謎の多い本作に注目が集まるなか、今改めて歴代の「バットマン」シリーズを振り返る。
「バットマン」の映画の基盤を作り上げたのは、鬼才として知られるティム・バートンによる「バットマン」(1989)。全米で2億5000万ドルを超える興行収入を上げ、日本でも34億円の大ヒットを記録し、本作によってバットマンが広く知られるようになった。

「スーパーマン」ほどの勧善懲悪の世界ではなく、ダークさが際立つバットマンを大衆に愛される作品として世に出すことは難題だったが、長編監督デビュー作である「ピーウィーの大冒険」、そして「ビートルジュース」で個性的なキャラクターたちを世に排出してきたバートン監督は、主人公ブルース・ウェインが表と裏の二面性を合わせ持つバットマン特有のキャラクターに着目し、そこにスポットを当てた物語を構築。長編3作目にして鬼才監督としての名を不動のものにし、その後全3作品のシリーズはいずれも今も愛され続けている。
現在のバットマンのスタイリッシュなイメージを築き、賞レースでも注目を浴びるヒーロー映画としてイメージを変えたのは、クリストファー・ノーラン監督。今やビッグバジェット映画を手掛ける監督として常に最新作が待ち望まれている人気監督となったノーラン監督も、4作目という比較的早い段階で「バットマン ビギンズ」を手掛けている。バートン版よりはるかにダークでリアルな世界観が光るシリーズだが、ノーラン監督もバートン監督と同様にブルースのキャラクター自体に惹かれ、人物像に焦点を当てたプロットを軸にダークナイト・トリロジーを考案。寡黙ながらも人間味あふれるバットマンの誕生を、自身のノーランの代名詞である迫力の映像と共に描いた。
そして、新章となる「THE BATMAN ザ・バットマン」の監督・脚本を務めるのは、「クローバーフィールド HAKAISHA」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」など、斬新なアイデアと大胆な映像表現でヒットメーカーとしての手腕を遺憾なく発揮してきたマット・リーブス監督。1966年生まれの55歳、本作で長編映画6本目とキャリアも十分あるが、本作で爆発的人気が出る可能性を秘めている。

すでに公開された本作の予告映像は、バットマンならではのダークさに加え、サスペンスの要素も色濃く描かれ、これまでになかったミステリアスな雰囲気が印象的。リーブス監督は、英 EMPIRE 誌のインタビューで「脚本を書く時に音楽を聞くが、ニルバーナの『Something In The Way』を聴いていた時、今までのようなプレイボーイバージョンのブルース・ウェインではなく、大きな悲劇を経て世捨て人になったブルース・ウェインバージョンもあると思った」と本作について語っている。
バートン監督、ノーラン監督に続き、リーブス監督がどんなバットマンの物語を描くのか。続報に期待が高まる。
「THE BATMAN ザ・バットマン」は3月11日から公開。
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