ロマンポルノ50周年 金子修介、白石晃士、松居大悟が新作製作 往年の人気ジャンル百合、SM、偏愛に挑む
2021年11月20日 07:00
今年50周年を迎えるロマンポルノ作品の多様性・エンタテインメント性・芸術性を訴求し、クラシック作品の活性化とともに70年代&80年代の時代性や文化を伝えるなど新しい魅力を発信する「ロマンポルノ50周年記念プロジェクト」の企画として、金子修介、白石晃士、松居大悟の3監督が、往年の人気ジャンルをテーマにした新作3本を製作することがわかった。
金子監督のデビュー作はロマンポルノ作品「宇能鴻一郎の濡れて打つ」(84)。同年に「OL百合族19歳」なども監督しヨコハマ映画祭新人監督賞を受賞した。平成「ガメラ」シリーズ(95~99)や「デスノート」(06)など大ヒットエンタメ作品を生み出した巨匠が原点に立ち返り、「百合」を撮る。
独自の世界観でカルト的人気を誇る白石監督は、自主映画から大作まで幅広い規模感に対応するホラー・サスペンスの名手であると同時に、フェイク・ドキュメンタリーを得意とする。初めてのロマンポルノで「SM」に挑む。
今年の東京国際映画祭で「ちょっと思い出しただけ」(2月11日全国公開)で観客賞とスペシャルメンションを受賞した松居監督。「スイートプールサイド」(14)、「私たちのハァハァ」(15)、「君が君で君だ」(18)など、変化球を交えた青春群像劇を描いてきた松居監督は、「偏愛」をテーマにどうしようもなく心が捕われてしまうものに翻弄される人間の姿をロマンポルノで描く。
なお、現在シネマヴェーラ渋谷にて、有識者52名と自主製作ZINE「ORGASM」がラインナップを選んだクラシック作品の特集上映「私たちの好きなロマンポルノ」が12月17日まで開催中。