「アタックNo.1」を生んだバレーボールブームの原点! ドキュメンタリー「東洋の魔女」12月11日公開
2021年10月6日 18:00
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1964年の東京オリンピックで金メダルに輝いた女子バレーボールチームを追ったドキュメンタリー映画「東洋の魔女」が、12月11日から公開されることが決定。あわせて、バレーボール・ブームを作ったアニメ「アタックNo.1」の主人公・鮎原こずえと“魔女たち”がコート上で躍動する姿を描いたポスタービジュアルも披露された。
64年10月。高度経済成長を間近に控えたこの時期に、戦後復興の象徴として日本で最初のオリンピックが開催された。柔道、体操、レスリング、次々にメダルを獲得していく日本人の姿を見て、国民たちは熱狂した。なかでも、圧倒的な実力を見せたのが女子バレーボール代表だ。日本チームを率いるのは、インパール作戦に従軍し、死地を潜り抜け奇跡の生還を果たした大松博文、通称“鬼の大松”。メンバーの大半は紡績工場で働く工員で、連日深夜まで大松による徹底的な特訓を受ける生活を送り、次第に世界から「東洋の魔女」と恐れられるようになった。
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彼女たちはオリンピックでも圧倒的な強さで勝ち進み、決勝で最大のライバル・ソ連代表と相まみえた。彼女たちは秘密兵器「回転レシーブ」と「無回転サーブ」を武器に、圧倒的な体格を誇るソ連代表を追い詰めていく。そして、全国民が固唾を呑んで見守るなか、その時が訪れた。
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64年10月23日20時55分、世紀の金メダルポイント――。ソ連戦の最高視聴率は95%、平均しても66.8%に達していたと言われている。この勝利は、まさに当時の日本国民全員が目撃した瞬間であり、戦争の影を引きずる日本に再び自信と誇りをもたらした。その熱狂はその後、空前の“ママさんバレー・ブーム”を引き起こし、「アタックNO.1」や「サインはV!」をはじめとする「スポ根」ジャンルの興隆へと繋がっていった。
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そんなチームメンバーも今や80代に差し掛かっている。魔女、スパルタ、鬼の大松。仰々しい言葉とともに語られてきた彼女たちが、自らの口で、その思い出を語り始める。今なお、若々しく人生を謳歌する彼女たちの姿を撮影したのは「誰も知らない」などで知られる名カメラマン・山崎裕。監督は「オリンピア52についての新しい視点」「完璧さの帝国」といったフッテージ・ドキュメンタリーで高い評価を得てきたフランスの奇才ジュリアン・ファロ。市川崑監督作「東京オリンピック」からカンヌ映画祭グランプリ作品「挑戦」、さらにはアニメ「アタックNO.1」や戦後日本の風景までをふんだんに織り交ぜ、新たな“東洋の魔女”像を浮き彫りにしていく。
「東洋の魔女」は、12月11日から渋谷ユーロスペースほか全国順次公開。
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