東洋の魔女
劇場公開日:2021年12月11日
解説
1964年の東京オリンピックで金メダルに輝いた女子バレーボール日本代表チームを追ったドキュメンタリー。1964年10月、戦後復興の象徴として開催された東京オリンピック。メダルラッシュに日本国民が熱狂する中、圧倒的な実力を見せたのが女子バレーボール代表だった。インパール作戦に従軍し、奇跡の生還を果たした大松博文監督率いる代表チームのメンバーは、その大半が紡績工場で働く工員で、連日深夜まで徹底的な特訓を受ける生活を送った。その結果、彼女たちは世界から「東洋の魔女」として恐れられる存在となった。市川崑監督の記録映画「東京オリンピック」をはじめとする当時の映像、80代に差しかかった彼女たちの肉声などを交えながら、なぜ日本は彼女たちに熱狂したのかを解き明かしていく。監督はテニス選手ジョン・マッケンローを追った「完璧さの帝国」など、アスリートたちに焦点を当てた映像作品を手がけてきたジュリアン・ファロ。
2021年製作/100分/G/フランス
原題:Les Sorcieres de l'Orient
配給:太秦
スタッフ・キャスト
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2022年5月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
1964年、戦後復興として日本で開催された東京オリンピックにて、圧倒的な実力で金メダルを獲得した女子バレーボール代表を追ったドキュメンタリー。大松博文監督率いる代表チームのメンバーは、ほとんどが日紡貝塚の社員で、連日深夜まで特訓を受け、欧州遠征でみせた圧倒的な実力から、東洋の魔女、と呼ばれ東京オリンピックを迎えていた。彼女たちの活躍を当時の映像やアニメも入れ、日本人じゃない監督が作った作品。
ユニフォームがJAPANじゃなくてNIPPONなんだなぁ、とか、日本人監督じゃ無いからこんな素敵な編集ができたんだろう、とか、色々感じながら観てた。
当時の日本女子バレーボールの実力は世界でもぬきん出てたのがわかった。14対9から1時間近くソ連に粘られ15対13で勝ったんだと知った。
歴史と当時の貴重な映像が観れ、アタックN o 1の歌も聞け、喜びを感じる作品。
良かった。
2022年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
フランス人監督が“東洋の魔女”という素材をどういう風に料理するか興味深かったのですが、ちょっと期待はずれでした。
いろいろな工夫を凝らして作っているのだけれど、それがあまり効果的に機能していないように感じました。というか、むしろ素材の良さを殺しているようなところも多々あったのではないかと思います。
とくにBGMはちょっと合っていないというか、まったく合っていないと感じるシーンも多かった。ああいう音楽が監督の趣味なんでしょうか?
全体のテンポも良いとは言えないような気がして、とにかく「美味しい料理」ではなかったなぁ。
いかにして彼女たちが頂点を極めたか。そこのところをもっと突き詰めて欲しかったのですが……。
僕が以前から興味を抱いていた「大松監督はビルマ戦線(インパール作戦)の生き残り」という件(くだり)も軽く触れる程度だったし、残念です。
退屈ということはなかったけれど、なんか変なドキュメンタリー映画でした。
2022年2月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
彼女たちは、東京五輪の女子バレーボールで優勝した。
その彼女達がどんな練習をしていたかを、彼女達が生きている間に取材しようという作品。
日本人だと何らかの番組で一度くらいは聞いたことがあるエピソードをまとめて、当時の映像と共に見聞きできる。そういう映画。
今年6本目(合計283本目/今月6本目)。
大阪市では3週間遅れ。
他の方も書かれている通りバレーボールがテーマ。かつ、あの有名なバレーアニメを重ね合わせたというある意味斬新な作り(日本では作らなさそう…)。一方で日本では世代の方も世でない方も多くのことは知っていることで、特に新しい発見は多くはないと思うので(連勝記録の件は私も知らなかった)、そこをどう取るかな、と思います。
バレーボールの競技そのものについてはルールの初歩くらいは把握していないと詰まりますが、現在(2021~2022)と当時とではルールが違っていたようで(特に「サーブ権(の移動)」に関しては知らないと確実に理解が詰まりそう)、そこは要事前知識かな、と思います。
今週はスパイダーマンやマークスマン等大作が多い一方できらりと光るドキュメンタリー映画で、この手のドキュメンタリー映画が好きな方にはお勧めかな、というところです。
採点は下記のみ気になったのですが、大きな傷ではないのでフルスコアにしています。
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(減点0.1)この映画はフランス映画です。ドキュメンタリー映画かつ日本が舞台なので、会話は日本語で、彼女たちの活躍の流れの途中途中にまとめ的な文章がフランス語で入ります(フランス語はほぼ話されず、字幕のみ出てくる)。
問題はこの字幕の日本語が妙にこなれていない点で、何を言いたいのかわからない(が、かなり固めの国語表現が多用されている)点で、「バレーボール部の女子中学生・高校生」の方がいくと若干きついかな…」という点はあります(センター試験の現代文レベルの国語の語彙がバンバン出てきます/もっとも、そういう層を想定しているかも謎)。
すると、フランス語を知っていればそれ、知らなければ英語から類推することしかできないのですが、それもなかなか問屋がおろしてくれないので、「要国語力」といったところは確かにあります(意味としては理解できても、なぜそこまで硬い表現をするんだろう?という部分は多いです)。
※ 英語から類推が利く語(カッコ内、英語)
exploiter(exploit)→「利用する」「使用する」、あるいは「(鉱山などを)経営する」の意味ですが、この語は英語でもフランス語でも「搾取する」の意味があります(通常はこの「搾取する」の意味で使用するのが普通)。映画内では「利用する」のほう。
provoquer(provoke)→「(感情などを)引き起こす」の意味で使用されていますが、「挑発する」の意味で用いられるほうが多いです(英仏共通)。
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