野原位監督「三度目の、正直」特報完成! 「ハッピーアワー」チーム再び神戸に結集
2021年10月5日 08:00
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第34回東京国際映画祭(10月30日~11月8日)のコンペティション部門に選出された野原位監督作「三度目の、正直」が、2022年1月下旬から全国で順次公開されることが決定した。映画.comでは、今作のティザービジュアル、特報映像、劇中カット3点を入手した。
劇場デビュー作となる野原監督は、黒沢清監督作「スパイの妻」、濱口竜介監督作「ハッピーアワー」の共同脚本を手掛けている。第68回ロカルノ国際映画祭では、「ハッピーアワー」に主演した田中幸恵、菊池葉月、三原麻衣子、川村りらの演技が評価され、最優秀女優賞をもたらしたことも記憶に新しい。
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今作では、「ハッピーアワー」で主役のひとり、純を演じた川村が主演し、子どもを育てたいと切に願いながら、どこか狂気を宿した女性を鮮烈に演じている。ほか、出村弘美、田辺泰信、謝花喜天、福永祥子、三浦博之といった面々が、「ハッピーアワー」に続き出演し、製作チームとともに再び兵庫・神戸に結集。また、神戸出身の孤高のラッパー、小林勝行が俳優に初挑戦を果たした。自らを投影した役どころで、劇中でもライブを披露している。
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ストーリーは、パートナーの連れ子・蘭がカナダに留学し言い知れぬ寂しさを抱えていた月島春(川村)が、公園で記憶を失くした青年と出会うところから始まる。過去に流産を経験している春は、その青年を神からの贈り物と信じ、今度こそ自らの傍で育てたいと願う。一方、春の弟・毅は音楽活動を続けている。妻の美香子は精神の不安を抱えながら4歳の子を育て、毅の創作を献身的に支えていた。それぞれの秘めた思いが、神戸の街を舞台に交錯する。
初公開された特報映像では、出村演じる美香子の独白とともに、主要な登場人物たちの姿を垣間見ることが出来る。そしてラストは、春がカメラに向かって歩きながら「出て行くんやったら、死ぬで」とささやく。微笑とも挑発ともつかぬ表情と、狂気を秘めたセリフが強烈なインパクトを放っている。「三度目の、正直」は、22年1月下旬からシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。
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なお、野原監督のコメント全文は以下の通り。
共同脚本を務めた濱口竜介監督の「ハッピーアワー」では、スタッフとしても神戸で1年以上現場を体験し、演者とスタッフの信頼関係がどれほど映画内の世界に影響するかを痛感しました。ようやく自分の映画を撮れるとなったタイミングで迷わず彼らに参加オファーをしました。山と海、都市がコンパクトに共存する神戸の街も変わらず魅力的でした。
主演の川村りらさんはカメラを通して見ると、溢れ出る力強さがあり、発する声に誠実さを感じる俳優さんです。人を撮りたいということにおいては「ハッピーアワー」と共通する部分がありますが、異なる趣の作品になっていると思います。登場人物たちの感情に寄り添いながら観ていただければとてもありがたいです。
(C)2021 NEOPA Inc.
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