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ダニエル・クレイグ、最後のジェームズ・ボンド役に感慨「十分やり切った」「次のボンドに託したい」

2021年9月27日 19:00

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ダニエル・クレイグ、イベント終盤で見せた日本のファンへの気遣いとは?
ダニエル・クレイグ、イベント終盤で見せた日本のファンへの気遣いとは?

「007」シリーズの第25作「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」のバーチャルイベントが9月27日、esports銀座studioで行われ、主演のダニエル・クレイグ、共演のラミ・マレックレア・セドゥー、キャリー・ジョージ・フクナガ監督が英ロンドンからリモートで参加。登壇したシリーズのファンである片岡愛之助前田敦子とともに、最新作について語った。

本作では、「007」シリーズの第21作「007 カジノ・ロワイヤル」から全5作に主演してきたクレイグが、最後のボンド役を演じる。当初2020年4月に世界公開の予定だった本作は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、20年11月、21年4月と数度にわたって延期されてきた。いよいよ日本公開を迎えるにあたり、この日は公開を待ち切れないファンからのQ&Aセッションが行われた。

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「ご自身にとってジェームズ・ボンドとはどのような存在でしたか?」という質問に、クレイグは「ボンドというのは、私にとって数えられないほど、いろんな意味合いを持ちます。私の人生の15年分をかけて、この素晴らしい役を演じることができて、非常に恵まれていたと思います。業界のベストな人たちと仕事ができたことを、恋しく感じると思います」としみじみ振り返る。

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そんなクレイグの“ボンド卒業作”で、シリーズ最凶の悪役サフィンを演じるのはマレック。片岡が、撮影中に仲良くなったというクレイグとマレックのエピソードを問うと、「私とダニエルの仲良しぶりが日本にも知られているとわかって、ドキッとしました(笑)」と茶目っ気たっぷり。そして、「撮影ではスタッフ、キャストが一丸となって、ひとつひとつのシーンを『もう少しよくできないか』と努力し続けているんですね。ある日、アイデアを出し合って最高のシーンが出来上がったとき、あまりの嬉しさにハグした勢いがすごくて、ちょっと滑ってキスもしちゃったかな。内緒にしておいてください(笑)」といい、クレイグは大笑いしていた。

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さらに、サフィンが能面や法被を身に着けるなど、劇中の日本の要素に関して、フクナガ監督は「残念ながら現段階では言えないんです。単に美的センスの面でかっこいいだけではなく、ストーリーの面で非常に重要な、核を成す部分でもあります」と伝えた。「007 スペクター」に続き、ボンドの恋人マドレーヌに扮したセドゥーは、「今回は(マドレーヌが)本物の女性として(リアルに)描かれていると思うんです。フクナガ監督と一緒に掘り下げ、より深いキャラクターにしようとしました。感情的な、感動できるラブストーリーになっていると思います」と期待をあおった。

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片岡は、さまざまな人が同じ役を、時代を超えて演じる歌舞伎にも触れながら、クレイグにボンド役との向き合い方について質問。クレイグは「最初の『007 カジノ・ロワイヤル』が、原作の1作目にあたるので、私はボンドがボンドになるところから始められたんです。そういった意味では、自分の考えや感情を役に入れこむことができました」と述懐。ボンドを「複雑で、だからこそ面白いキャラクター」としたうえで、「私は『ボンドは誰なのか』ということを考えながら演じてきました。15年かけて、やっと分かったような気がします」と感慨深げに語った。

前田の「ダニエルさんがボンドを演じるのは、本当に最後になってしまうんでしょうか?」という言葉には、「本当に最後です。いろいろな思いがありますが、十分やり切ったと思います。いまは前進して、また次のことに挑戦していこうという気持ちです。もちろん悲しさや寂しさはありますが、次のボンドに託したいと思います」と、爽やかな笑顔を浮かべた。

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イベントの最後にマレックは、「実は『ボヘミアン・ラプソディ』で来日したとき、こっそり劇場の後ろに忍び込んで、(映画館の応援上映で)皆が大合唱したのを間近で見たんですね。鳥肌が立つほど感動したんですが、本作もこっそりお忍びで日本に行って、劇場で見たいと思うほどの価値がある映画です」と、メッセージを送る。クレイグは「ボンド自身は日本にハートを持っています。僕も自分の心の一部が日本にあると思います。ファンの皆さんに愛を送ります」といい、「3、2、1……」の合図で、登壇陣が一斉にお辞儀。最後まで日本のファンへの気遣いを忘れないクレイグに、会場は大きな拍手で包まれた。

クレイグが演じるボンドの集大成とも言える「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」では、現役を退きジャマイカで静かな生活を送っていたボンドが、CIAの旧友フィリックス(ジェフリー・ライト)の頼みで誘拐された科学者を救出する過程で、最新技術を保有する黒幕を追う。クレイグ、マレック、セドゥーに加え、ラシャーナ・リンチベン・ウィショーナオミ・ハリスジェフリー・ライトアナ・デ・アルマスレイフ・ファインズら豪華キャストが出演。10月1日に全国で公開される。

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