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時間×恋愛の新たな答え「1秒先の彼女」 チェン・ユーシュンが語る着想、撮影時の“線引き”

2021年6月24日 17:00

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チェン・ユーシュン監督
チェン・ユーシュン監督
(C)MandarinVision

きっと救われる人がいるはずだ。映画を見て、素直にそう感じたのは、久々のことかもしれない。

人より“ワンテンポ早い”女性と“ワンテンポ遅い”男性。2人の間に生じた時差(タイムラグ)が、予想外の恋模様を生み出す「1秒先の彼女」。作家・山内マリコ氏は「こんな映画、観たことない。まぎれもなく、まったく新しい、物語の可能性に満ちたラブストーリー!」とコメントを寄せているのだが、その興奮には同調せざるを得ない。

これまでにも「時間×恋愛」という組み合わせによって、「エターナル・サンシャイン」「アバウト・タイム 愛おしい時間について」といった名作が生み出されてきた。しかし「1秒先の彼女」が示した方程式は、山内氏の言葉通り「こんな映画、観たことない」という新たな答えを導き出してくれる。「急がなくても大丈夫、愛はゆっくりやってくる。」。日本版本ビジュアルに添えられている言葉は、そんな“ミラクルな物語”を的確にとらえていたのだ。

郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋もパッとせず、何をするにも“ワンテンポ早い”。ある日、街中で出会ったハンサムなダンス講師と“七夕バレンタイン”にデートの約束をする。だが、ふと目覚めると翌日になっており、バレンタインが消えていた。失くした大切な1日の記憶を探すことになったシャオチー。謎を解くカギは、何事も“ワンテンポ遅い”バス運転手のグアタイが握っていた。

監督を務めたのは、90年代台湾映画界において、エドワード・ヤンホウ・シャオシェンらとは一線を画す“台湾ニューシネマ”の異端児として出現したチェン・ユーシュン。「熱帯魚」(1995)、「ラブゴーゴー」(97)で若い世代から多くの共感を獲得しながらも、同2作品を残して、しばらく映画製作から離れていた。やがて、16年ぶりに「祝宴!シェフ」(2013)で映画製作に復帰。長編復帰3作目となったのが、今回の「1秒先の彼女」だ。

今回、リモート取材に応じてくれたチェン監督。まずは、こんな言葉からインタビューをスタートさせることにした。「私にとっては、とても大切で、大好きな作品となりました」。そう伝えたくなるほど「1秒先の彼女」に惚れこんでしまったのだ。(取材・文/編集部)

第57回台湾アカデミー賞(金馬奨)での様子。作品賞を含む最多5部門での受賞となった
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提供:金馬執委會

――脚本は20年前から温めていたものだとお聞きしています。どのような経緯で、今回の物語が生まれたのでしょうか?

1997年に「ラブゴーゴー」を撮り終えてから、「次はどんな映画を撮ろうかな」と考えていた時がありました。その頃は、毎日スポーツチャンネルを見ていたんです。色々なスポーツを見ていましたが、特に野球が好きでしたね。ピッチャーが投球して、バッターはその球を打てるかどうか――視聴しているうちに、これが“テンポの問題”であることに気づきました。テンポが合わなければ、バッターは球を打つことができません。そのことに気づいた時「これは面白い。映画にしよう」と思いました。世の中には「テンポが早い人」「テンポが遅い人」がいます。そんな両極の人たちが出会ったら、一体どうなるのだろう。2人の間に愛は芽生えるのだろうか……と考えたわけです。

もうひとつのポイントとなったのは、街中での発見。当時は暇だったので、街をぶらぶらしていたんです。ある写真館の前を通ったのですが、昔の大スターの写真が引き伸ばされ、ウインドウに飾ってありました。その時、ふと思ったんです。「このスターは、ここに自分の写真が飾られていることを知っているのだろうか」と。その経験から「もし撮られた記憶のない写真が、写真館に飾られていたとしたら……」と思考を巡らせました。そして「その人がまったく覚えていない1日が存在している?」「写真は、その日に撮影されたものかもしれない」と思い至ったんです。

この2つの要素(「テンポの問題」「記憶にない1日の存在」)を組み合わせることで、1本の映画ができないものだろうかと考えていきました。

画像3(C)MandarinVision Co, Ltd
画像4(C)MandarinVision Co, Ltd
――20年間抱えていた企画を“今”映像化した理由というものはあるのでしょうか?

当時は、色々な問題があったんです。特に資金面の問題に直面して、製作が止まっていました。劇中の“ある仕掛け”をきちんと描くとなると、規模がかなり大きくなりそうでした。予算が膨らむことは必至だったんです。しかし、これは今まで見たことがない映画になるという確信はありました。

20年の歳月を経たことで「時間についての映画」が増えていました。しかし、友人たちは「それでも、この映画は面白い。ぜひ撮った方がいい」と後押ししてくれたんです。この20年で世界はかなり変わりましたよね。手紙を出すという習慣はほぼなくなってしまいましたし、ラジオを聴く人も少なくなった。しかし、本作ではそのような要素は合理的な方法で残しています。

脚本を書き直し、新しい要素も加えているんです。それは登場人物の情感をもっと深く、細かく描くというもの。若い頃の自分であれば、それを描くことはできなかったでしょう。20年間の人生経験を積むことで、色々考えることがありました。新たに脚本を書き直して撮影することができたのは嬉しいですし、完成した作品はとても気に入ってます。

撮り終えた“今”だからこそ思うのは「20年前に撮らないでよかった」ということ。技術面、自分の人間観察に関する視点も含め、“今”撮ったことが正解だったんです。

画像5(C)MandarinVision Co, Ltd
画像6(C)MandarinVision Co, Ltd
――ストーリーは、まるでカセットテープのA面とB面のようでした。同じ事柄にフォーカスしながらも、ある瞬間から意味合いが異なっていきます。また、前半パートで謎をちりばめ、後半で回収していく。恋愛映画なのに、まるでミステリーのような物語の運び方にも注目しました。

確かにカセットテープのA面、B面的な物語を、ずっと撮りたいと思っていました。A面で語られること、B面で語られること、まったく同じことであっても、違うものが現れるということに興味を抱いていたんです。何度かそのような脚本を書いてみたこともありますよ。今回はそれをミステリータッチに書けたのが、面白い経験だったと思います。物語における主人公は、別の人物の物語のなかでは、ただの端役に過ぎない――この点が面白いですよね。

画像7(C)MandarinVision Co, Ltd
――物語全般を通して「自分を愛そう」というメッセージが打ち出されていきます。さらに序盤と終盤では、この「自分を愛そう」という言葉に変化が生じていきます。このことで、きっと救われる人も多いのはないかと感じました。なぜ、このようなメッセージを強調したのでしょうか?

私の周りにはシングルの人が多かったんです。恋人もいないし、結婚もしていない。しかし、彼らは絶えず、愛や温かさを求めていました。そういう方々を、映画で励ましてあげたいと思ったんです。少なくとも、自分だけは自分のことを愛せます。人生は短いのだから、誰にも愛されなくても、自分をきちんと愛してほしい。そういうメッセージを込めています。

画像8(C)MandarinVision Co, Ltd
――実は、グアタイの行動にヒヤヒヤしてしまったんです。ファンタジックな大仕掛けのなかには「人を思い通りにすることができる」という危うさもありました。しかし、グアタイが「やってはいけない行為」をきちんと自覚していたため、不快感が生じなかったんです。この線引きについては、どういう意識で臨んでいたのでしょうか?

脚本上におけるグアタイのキャラクターは、とてもピュアな人物像でした。単純で、子どものような心を持っている人。脚本ではそのように描かれていましたが、撮影時にある出来事が起きました。劇中の“ある仕掛け”が機能するパートで、スタッフたちが「大好きなシャオチーが目の前にいる。このような状況下であれば、なんでもすることができるはず。なぜ何もしないんでしょう? 何もしないのは、変じゃないですか?」と言ってきたんです。

私の答えは「いや、それは絶対にダメだ」。グアタイがそれをしてしまえば、心の中で女神として存在していたシャオチーは消えてしまいます。グアタイは、シャオチーに対して、肉体的なものを求めてはいません。性とはまったく関わりのないものとして描かなければいけない――それが、私の強い思いでした。そうしなければ、シャオチーは“完璧な女神”として存在することができないのです。

画像9(C)MandarinVision Co, Ltd
画像10(C)MandarinVision Co, Ltd
――2019年の「熱帯魚」「ラブゴーゴー」デジタルリストア版上映時に、映画.comでは一度インタビューを実施しています。その際に、台湾映画界の動向についてお話をうかがいました。当時は「ジャンル映画が充実してきた」「ニューシネマの頃にあった芸術性は欠けてきた」と仰られていましたが、2年たった今、改めて台湾映画界の実情を教えて頂けますか?

数年来、台湾映画はとても良い状況にあると言えるでしょう。確かにニューシネマ時代を継ぐようなものは、無くなりつつあります。純粋な思いで撮っている人は、少なくなってきている。しかし、これは無理強いできるものではないんです。時代は変わってしまいましたから。でも、若い監督たちは非常に優秀です。やはりジャンル映画で才能を発揮しています。ラブストーリーも、ホラーも、上手く撮れるようになってきている。ニューシネマ時代の雰囲気は薄れたとしても、商業的に成功する映画を撮れるようになってきているんです。つまり、台湾映画は“多様化”してきている。これは素晴らしいことです。

――「1秒先の彼女」を拝見して、チェン・ユーシュン監督の作品を「もっと見てみたい」という思いが強まっています。今後の展望についてもお聞かせいただけますか?

私は脚本を書くのが非常に遅いんです。3、4年に1本というペースでやってきています。今、興味があるのは「人間の記憶」です。記憶のなかで、人間の感情というものはどういう風になっていくのか。これを映画化したいと思っています。

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