中川奈月監督「彼女はひとり」に“あまりにもダークで狂気的な世界観に震撼”と黒沢清監督
2020年10月16日 19:00

11月20日から12月10日までテアトル新宿で「田辺・弁慶映画祭セレクション2020」が開催されるが、その中の「中川奈月監督特集上映4DAYS」内でレイトショー上映される中川監督の長編デビュー作「彼女はひとり」に、「スパイの妻」が公開中の黒沢清監督らから称賛・応援コメントが寄せられた。
「彼女はひとり」は、深田晃司監督「本気のしるし」で森崎ウィン演じる主人公を翻弄する同僚を演じた福永朱梨の主演作。誰にも愛されない孤独と悲しみから、他人を傷つけ、暴走していく澄子を繊細かつ圧倒的な力で演じ、第13回田辺・弁慶映画祭で俳優賞を受賞した。「きらきら眼鏡」の金井浩人らが共演している。
中川監督は、立教大学大学院で篠崎誠監督に師事し、修了製作としてこの「彼女はひとり」を撮影。学生映画で初長編にも関わらず、脚本の面白さが認められ、黒沢監督、深田監督、沖田修一監督の作品を多く手掛けているキャメラマン芦澤明子が参加し、作品の完成度を一層高めている。
黒沢監督は「恋に悩む高校生たちの物語だと思って見ていたら、青春という言葉からはるか隔たった、あまりにもダークで狂気的な世界観に震撼していた。これは凄い。少なくとも日本映画で、このレベルに達した学園ドラマを私は他に知らない」と絶賛。
「風の電話」などの諏訪敦彦監督も「破壊することでしか触れることができない世界に生きる、その絶対的な孤独こそが世界=映画を再生させるはずだという覚悟が全編に漲っている。そして『彼女はひとり』ですべてを敵に回し、否定することで世界を抱きしめるという離れ業を堂々とやってのけるのだ。驚嘆した」と評価した。
その他にも「リング0 バースデイ」の鶴田法男監督、「恋とさよならとハワイ」のまつむらしんご監督、「Dressing Up」の安川有果監督、俳優の森崎ウィン、根矢涼香がコメントを寄せている。また本作は、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018の国際コンペティション部門に唯一の日本映画として選出され、 SKIPシティアワードを受賞したほか、TAMA NEW WAVE 2019のある視点部門、ドイツニッポンコネクション2019での上映など、国内外多数の映画祭で注目された。
「中川奈月監督特集上映4DAYS」は11月29日から4日間、テアトル新宿でレイトショー開催。期間中は他に、東京藝術大学在学時に撮影した2作品、青木柚主演の短編「昼の迷子」、今年のニューヨークジャパンカッツ2020のニュージェネレーション部門に選出された新作長編「夜のそと」(田中佐季主演)も上映する。
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