米ディズニー「ブラック・ウィドウ」の全米公開再延期を検討
2020年9月18日 11:00

[映画.com ニュース] 米ウォルト・ディズニーがマーベル最新作「ブラック・ウィドウ」の全米公開再延期を検討していると、米Deadlineが報じている。
スカーレット・ヨハンソン演じるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の人気キャラクターを主人公にした「ブラック・ウィドウ」(ケイト・ショートランド監督)は、当初全米公開を5月1日に予定していた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による映画館の閉鎖により、公開が数回にわたり延期。現時点では11月6日の全米公開予定となっている。
だが、コロナ禍のなかで世界公開された初のハリウッド大作「TENET テネット」(クリストファー・ノーラン監督)が、アメリカ市場で苦戦を強いられていることから、各スタジオは9月、10月に全米公開を予定していた作品の延期を決定。9月25日に全米公開を予定していた米ユニバーサルの「キャンディマン(原題)」とSTXの「グリーンランド(原題)」はそれぞれ延期となり、「TENET テネット」を配給する米ワーナー・ブラザースも、「ワンダーウーマン 1984」の公開を10月2日からクリスマス時期に延期している。
新型コロナウイルスの感染者数が世界最多となっているアメリカでは、映画館が7割程度営業を再開しているものの、ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコといった大都市ではいまだに再開の兆しが見えていない。また、米調査会社NRGのアンケート調査によると、映画ファンの49%がコロナ禍で映画館に戻ることに不安を感じていると返答。さらには、地元の映画館が営業再開していることを知っている映画ファンは、全体の41%しかいないという。こうした事情から、「TENET テネット」の北米公開2週目の週末の興収は、670万ドルに留まる結果となっている。
ウォルト・ディズニーに関しては、「ブラック・ウィドウ」のみを12月に延期するのか、2021年2月12日に全米公開を予定しているマーベル作品「エターナルズ」も公開時期をスライドさせるのかどうかは不明だ。
なお、11月20日に全米公開予定のピクサー最新作「ソウルフル・ワールド」(ピート・ドクター監督)への対応にも注目が集まっている。9月4日から自社ストリーミングサービスDisney+でPVOD配信された「ムーラン」と同様のルートを辿るのではないかとの憶測が流れているが、ディズニー関係者は否定している。
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