「パラサイト」大鐘賞で最多5部門制覇!主演女優賞は「82年生まれ、キム・ジヨン」に軍配
2020年6月5日 16:00

[映画.com ニュース] “韓国のアカデミー賞”とも称される「大鐘賞映画祭」(第53回)の授賞式が6月3日、ソウルのグランドウォーカーヒルソウルホテルで開催された。
1962年から始まった「大鐘賞映画祭」は、韓国国内で最も権威ある映画賞のひとつ。授賞式は今年2月開催を予定していたが、コロナ禍の影響で実施を延期していた。今回はコロナ感染拡大を防ぐため、初めての無観客開催となり、式の模様は韓国の放送局「MBN」を通じて生放送された。
最多受賞となったのは「パラサイト 半地下の家族」。作品賞、監督賞、脚本賞、助演女優賞(イ・ジョンウン)、音楽賞の5部門を制覇した。ポン・ジュノ監督は長期休暇に入っていたため、授賞式にはプロデューサーのクァク・シネが出席。「歴史ある大鐘賞をいただき、非常に光栄に思います」とポン監督のメッセージを伝え、「無観客の授賞式は大変残念ですが、大変な時期を乗り越えて、また劇場で皆さんと会うことができる日が早く来れば幸いです」と語っていた。

「パラサイト 半地下の家族」が受賞を逃した主演男優&女優賞は、2本の注目作に軍配が上がった。主演男優賞を獲得したのは、「白頭山」(日本未公開)のイ・ビョンホンだ。同作は、未曾有の災害を引き起こす“白頭山の噴火”に立ち向かう人々の姿を描いたもの。ハ・ジョンウ、マ・ドンソクも出演し、既に世界90カ国以上での上映が決まっている。受賞したイ・ビョンホンは「本作は災害映画ですが、今の現実の社会はそれ以上――まるで映画のようです。多くの方々は、かなり長い期間、映画館に行っていないはず。皆さんが劇場で映画を体験できる日が、早く来ることを願っています」と思いの丈を述べていた。

主演女優賞に輝いたのは「82年生まれ、キム・ジヨン」(10月9日公開)のチョン・ユミ。「大鐘賞映画祭」と同様に権威のある「青龍賞映画祭」で主演女優賞を獲得したチョ・ヨジョン(「パラサイト 半地下の家族」)を抑え、念願の受賞となった。同作は、韓国で累計発行部数130万部を突破し、社会現象を巻き起こしたベストセラー小説の映画化作品。「韓国の82年生まれの女性で最も多い名前」である“ジヨン”という名を持つ女性の、少女時代から結婚、出産に至るまでの人生を通し、韓国のジェンダー意識に関わる現代史や社会問題を織り交ぜながら、女性が負う重圧と生きづらさを紡いでいる。
新作撮影中のチョン・ユミに代わり、授賞式にはキム・ドヨン監督が代理で参加。「チョン・ユミさんは非常に喜ぶでしょう。また、監督として、(この作品で)主演女優賞を受賞できたことを光栄に思っています。皆さん、本当にありがとうございました!」と感想を述べていた。そのほか、北村一輝、池内博之に加え、「天気の子」の醍醐虎汰朗も出演した「鳳梧洞戦闘」(日本未公開)が撮影賞を受賞している。

撮影賞:キム・ヨンホ「鳳梧洞戦闘」
照明賞:チョン・ヨンソク「サバハ」(Netflixで配信中)
編集賞:イ・ガンヒ「EXIT」
企画賞:キム・ミヘ、モ・ソンジン「エクストリーム・ジョブ」
音楽賞:チョン・ジェイル「パラサイト 半地下の家族」
美術賞:ソ・ソンギョン「サバハ」
衣装賞:イ・ジニ「安市城 グレート・バトル」(7月5日公開)
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