カンヌ映画祭延期に審査委員長のスパイク・リーがコメント
2020年3月24日 12:00

[映画.com ニュース] 新型コロナウイルスの影響でカンヌ国際映画祭の延期が決定したことを受け、コンペティション部門の審査委員長を務めるスパイク・リー監督が、米バラエティに現在の心境を語った。
デビュー作の「シーズ・ガッタ・ハヴ・イット」(1986)にはじまり、これまで計7作が同映画祭に出品されているほか、最近作「ブラック・クランズマン」(2018)では第71回同映画祭のグランプリを受賞するなど、カンヌとのゆかりが深いリー監督は1月、コンペティション部門の審査委員長に就任。アフリカ系アメリカ人が審査委員長を務めるのは、今年で73回目を迎える同映画祭史上初めてのこととあって、大きな話題を集めていた。
しかし、新型コロナウィルスの感染拡大が深刻化するなか3月19日(現地時間)、カンヌ国際映画祭は5月12~23日に開催予定だった映画祭を延期すると正式発表。同映画祭のティエリー・フレモー代表は現在、6月下旬または7月上旬の開催を目指して協議と調整に追われている。
延期が発表された直後、リー監督はバラエティの独占取材に応じ、「ティエリーと映画祭の決断には100%賛成だよ。コロナによって世界は変わってしまったし、今も日々変わり続けていると同時に、毎日多くの人が命を奪われている。マクロン仏大統領が『我々は戦争状態にある』と言っていたが、まさしくその通り。映画やテレビ、野球やバスケといったスポーツなど、あらゆる娯楽が延期されているけど、今はそれどころじゃないからね」と決定に理解を示した。
また、開催延期にかかわらず、審査委員長として映画祭には何としてでも参加する意向で、「世界最大の映画祭で、おまけに史上初の黒人審査委員長という栄誉を授かったんだから、そりゃ当然さ」と意気込み、「この先どうなるかは俺にだってわからないけど、今はとにかくこの危機から早く脱することができますように、ワクチンが開発されて、感染者が減りますように、ってみんなで跪いて祈るのみ。これは映画のなかの出来事でもなければ、笑いごとでもない。毎日多勢の人が死んでいるんだぜ」と語った。
多くのアメリカ国民と同様に、地元ブルックリンの自宅で家族とともに自主隔離の日々を過ごしているというリー監督。「おそらくみんな同じだろうけど、俺も家族や地元の仲間と団結し、互いを思いやることで、どうにか乗り切ろうとしているよ。でも検査キットは全然足りていないし、失業者は増える一方だし、働く親は休校で家にいる子どもたちの面倒をみてやれない。まったくクレイジーな状況としか言いようがないね」とため息まじりに締めくくった。
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