佐藤浩市と渡辺謙、「Fukushima 50」に込めた思いを海外メディアに熱弁
2020年3月5日 10:00

[映画.com ニュース] 福島第一原子力発電所事故を現地取材した門田隆将氏の著書を映画化した「Fukushima 50」の記者会見が3月4日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で行われ、出演する佐藤浩市と渡辺謙、メガホンをとった若松節朗監督(「沈まぬ太陽」「空母いぶき」)、製作代表を務めるKADOKAWA取締役会長の角川歴彦氏が出席した。
2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故で、未曾有の事態を防ごうと現場に留まり、のちに海外メディアから“フクシマフィフティ”と呼ばれた作業員たちの奮闘を描いた。
福島第一原発1・2号機当直長の伊崎利夫を演じた佐藤は「痛みも含め、被災された方々の思いを考えると、映画化するのは、まだ早いんじゃないかと思った」と葛藤を明かす一方、「人間は痛みを忘れることで、次へとトライできるが、風化してはいけないこと。それをもう一度、見つめ直すという意味では、逆に(映画化は)ギリギリだったかもしれない」と本作の意義を強調した。
渡辺は福島第一原発所長だった吉田昌郎氏(故人)を演じ「過去にも吉田さんを演じるオファーをいただいたことがあったが、事故を再現するだけでは観客に届かない」。その上で「佐藤浩市が伊崎を演じる。それで自分が出演すべき映画だと確信しました」と「許されざる者」でも共演した佐藤への全幅の信頼を示した。新型コロナウイルスの感染が拡大する状況下で封切りを迎えるが「国難とも言える岐路に立たされたとき、我々は何をチョイスし、何に向かっていくべきか。この映画を通して、ヒントを得られるのではないか」と未来へと目を向けた。
現在までに世界73カ国での配給が決まっており、佐藤は「痛みを次の世代に語り継ぐためにも、今見てもらう。そういうことだと思います。災害は負の遺産でしかないが、前向きに捉えることで、次の世代の遺産に変えることもできると思う」と力強くアピール。渡辺も「海外には、福島をネガティブに捉えている皆さんもいると思いますが、広島や長崎が平和の象徴になっているように、この映画をきっかけに、福島がポジティブなワードとして広まってくれれば」と願いを語った。
「Fukushima50」は、3月6日から全国で公開される。
(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
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