ロバート・ダウニー・Jr.、スコセッシ監督のマーベル映画への見解にコメント
2019年10月10日 14:00
[映画.com ニュース] 巨匠マーティン・スコセッシ監督の「マーベル作品は映画ではない」発言について、アイアンマンことトニー・スターク役でおなじみロバート・ダウニー・Jr.が自身の見解を述べた。
スコセッシ監督はこのほど、英エンパイア誌の最新インタビューでMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品に触れ、「テーマパークのようなもので、映画とは呼べない」と一蹴。MCU作品の歴代監督をはじめとする関係者とファンの間で波紋を呼んでいた。
10月7日(現地時間)、米シリウスXMの人気ラジオ番組「Howard Stern Show」に出演したダウニー・Jr.は、スコセッシ監督の発言に「映画館で上映されているんだから、映画じゃないのかなあ」とジョークで“反論”したうえで、「でも彼の意見はありがたく受け止めているよ。何事においても、建設的な議論を通して前に進んでいくためには、あらゆる視点と考え方に耳を傾ける必要があると思うからね」と大人な態度をみせる。
「そんなこと言って本当は、マーベル作品は映画じゃない、『アイアンマン』は映画じゃないと言われてムカついたんじゃない?」と司会のハワード・スターンがツッコミを入れたが、「例えば僕が『この番組はラジオじゃない』と言ったとして、何の意味もないだろう? 無駄な発言は控えさせてもらうよ」とサラリとかわしたダウニー・Jr.は、「ハリウッドの一時代を築いたこれらのジャンル映画が、映画芸術の価値をおとしめたとする説に関しては、色々と考えさせられるものがある。自分がその“問題”……、それを問題と捉えるのであればだけど……、の一端を担ったことは恥じていないし、むしろ誇らしく思っているけどね。いずれにせよ、巨大な猛獣がすごい勢いでやって来て、競争相手を片っ端からなぎ倒してみせたようなもので、映画業界に大きなインパクトを与えたのは確かだ」と、スーパーヒーロー映画が席巻するハリウッドの現状について、感慨深げに語った。
「アベンジャーズ エンドゲーム」での熱演でアカデミー賞ノミネートも期待されているダウニー・Jr.だが、本年度のオスカーレースに話が及ぶと、「いや実は、アカデミー賞主演男優賞にエントリーしようという動きがあったんだけど、僕のほうからやめてくれって断ったんだ」と意外な事実を告白。「MCU作品に出演できただけで、僕にとっては十分だし、オスカーを授与されてしかるべきタイミングかどうかも分からないしね」と謙虚な姿勢をみせた。
米CNETによれば、マーベル・スタジオの親会社であるウォルト・ディズニーは先ごろ、本年度アカデミー賞ノミネート獲得に向けたキャンペーンの一環として、「アベンジャーズ エンドゲーム」からエントリー予定の部門および候補者一覧を公式ホームページに掲載。作品賞と監督賞をはじめ、脚本、撮影、編集、衣裳デザイン、音響、視覚効果といった主要部門がずらりと並ぶなか、ダウニー・Jr.の名前が記されていなかったことに、一部のファンから不満の声が噴出していた。
兄のアンソニーと共同で同作のメガホンをとったジョー・ルッソ監督も先月、米情報サイトDaily Beastのインタビューで、「あの映画でのロバートの演技に対する観客の反応は、今まで見たことがないようなものだった。実際に映画館で、息が出来なくなるほど号泣している観客をたくさん目にしたよ。世界中の観客の心をそれほどまでに揺さぶるなんて、並大抵の演技じゃない。そんな一世一代の名演技を魅せた彼がオスカーに値しないというのなら、一体誰が相応しいっていうんだ」と不満をぶちまけていた。
PR
©2024 Disney and its related entities
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。