「カメ止め」スタッフ再集結した「イソップの思うツボ」 監督3人“異例”の現場とは?
2019年8月15日 13:00

[映画.com ニュース] 昨年、社会現象を巻き起こした「カメラを止めるな!」。同作の監督である上田慎一郎、助監督を務めた中泉裕矢、スチル担当の浅沼直也が再集結し、3人による共同監督で新作映画「イソップの思うツボ」を完成させた。「単なる短編オムニバスではなく、3人でひとつの長編を撮るのは、世界的にもあまり例がないはず。だからこそ、好奇心があった。大変でしたけどね(笑)」と上田監督。構想3年、撮影9日間。監督3人がメガホンをとる“異例”の現場とは。
2012年に開催された「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」にそれぞれの監督作を出品し、親交が始まった浅沼・上田・中泉の3監督。15年にはオムニバス映画「4/猫 ねこぶんのよん」で各エピソードを手がけ、その翌年、本プロジェクトの構想が動き出した。「最初はひとりの女性の成長や、青春グループの春夏秋冬を描こうと思ったが、それだとどうしてもオムニバスっぽくなってしまって……。すったもんだを繰り返しながら、3人で長編を撮る意味を探っていった」(上田監督)。
カメだけが友だちの内気な女子大生・亀田美羽(石川瑠華)、人気タレント家族の娘で恋愛体質の兎草早織(井桁弘恵)、父親と復讐代行屋を営む戌井小柚(紅甘)。カメとウサギ、イヌの名前をもつヒロイン3人が、童話さながらの奇想天外な騙し合いを繰り広げる。オーディションで美羽役に抜てきされた石川瑠華は「日ごと、シーンごとに、監督が変わりますからね。こういう経験は初めてですし、想像もできないまま、現場に通う日々でした。(撮影の)終盤になると、監督さん3人がみんな、自分の言いたいことを言い合うみたいな(笑)」と振り返る。
「作品としての統一感も考えつつ、それぞれの演出のカラーを出すことを重視しました。当然、意見がぶつかることもありましたが、自分の意図をちゃんとプレゼンする必要があるので、実はやりたいことの輪郭がはっきり見えてくるんです。納得できない部分があっても、それはお互い様だし、今回はあえて“整え過ぎない”魅力を一緒に追求しようと。信頼もあるし、3人が監督をやる意味もそこなんじゃないかなって……。撮影期間も9日ですからね(笑)。議論が煮詰まるヒマもなくて、現場の集中力と熱量が維持できた」(上田監督)
この言葉に、石川も「監督皆さんの色合いがどう混ざり合うのか、映画が完成するまで想像できなかったんですが、映画を見ると、その混ざり具合がとても魅力的でした」と大いに納得した様子だ。劇中には、石川がカップのわかめラーメンを食べるシーンがあり、「“わ”が見えないように撮って、“かめ”ラーメンになってるの、気づいた?」(上田監督)、「現場では、まったく気づかなかったですね」(石川)。「カメラを止めるな!」同様、見るたびに新たな発見があるのも、本作の醍醐味といえそうだ。8月16日から全国で公開。
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