山内マリコ「あのこは貴族」映画化! 東京で異なる階級に生きる女性たちの物語
2019年4月11日 14:00

[映画.com ニュース] 人気作家・山内マリコ氏の長編小説「あのこは貴族」が映画化されることがわかった。映画化された「ここは退屈迎えに来て」「アズミ・ハルコは行方不明」などで地方に生きる女性のリアリティを描き続けてきた山内氏が、東京の異なる“階級”に生きる女性の葛藤と解放を描く本作。「グッド・ストライプス」で新藤兼人賞金賞に輝いた岨手由貴子監督がメガホンをとる。
東京で生まれ育ち、家族から良い相手との結婚を望まれ、その教えを信じてきた箱入り娘の華子。20代半ばにして婚約者に別れを告げられ、人生の岐路に立たされていた。焦って始めた婚活が長引きうんざりしていた矢先、ついに理想の相手とも言える、良家の生まれであるイケメン弁護士・幸一郎と知り合う。一方、慶応大学を中退し一時は水商売を経験しながらも、現在は都内のIT企業で働く地方出身の美紀。水商売時代からの腐れ縁である幸一郎と出席したパーティで顔を合わせた女性に導かれ、ある思いがけない出会いを果たす。
あらゆる女性たちを、“境遇”という呪縛から解放する物語を紡いだ山内氏。映画化に「4年前、岨手監督の『グッド・ストライプス』を見たとき、シンパシーとともにものすごい才能を感じました。こういう作品をもっと見たいんだよ! と心から思いました。以来ずっと次回作を待ち望んでいた彼女の新作が見られることに、一ファンとしてとても喜んでいます。東京のいまとシスターフッド、女性を分断するものからの解放。原作に込めたものを、岨手監督に託したいと思います」と期待をにじませた。
マンネリのカップルが妊娠を機に関係を見つめ直す「グッド・ストライプス」をはじめ、自主映画を製作していた頃から「女性の生き方」というテーマに向き合ってきた岨手監督は、「“東京”という街を描いた『あのこは貴族』を、オリンピック前の東京で撮影できることに、とてもワクワクしています」と意気込む。「収入、容姿、出自で住み分けされ、同じ場所にいてもそれぞれが違う世界を生きる、特異なマナーが存在する街。そこで生きるある世代のレクイエムとして、また2019年の東京の記録として、この映画を作り上げたいと思っています」とメッセージを残した。
なお映画化決定に合わせ、原作の単行本から続投する大島依提亜がカバーデザインを担当し、Janet Hill“Mai.”がイラストレーションを手掛けた文庫版が5月17日から発売される。
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