【国内映画ランキング】「ドラえもん」2週連続首位!「運び屋」が4位スタート
2019年3月12日 13:30
[映画.com ニュース] 3月9日~10日の国内映画ランキング(全国週末興行成績・興行通信社提供)が発表された。春休み向けの新作4本がランクインしたが、上位3本に変動はなかった。首位は「映画ドラえもん のび太の月面探査記」がキープ。週末2日間で動員52万人、興収6億1200万円をあげ、累計動員は127万人、興収15億円に届く勢いをみせている。
大ヒット中の「翔んで埼玉」は2位を維持。週末2日間で動員19万9469人、興収2億7044万4500円をあげ、公開初週の興収比104.4%と、2週連続でオープニング成績を上回った。公開17日間の累計動員は118万1040人、興収は15億3444万4100円を記録している。平日も子どもからシニア層まで幅広い年齢層が来場。リピーターも相次いでおり、埼玉県のみならず、全国的にも動員数が伸び、旋風を巻き起こしている。配給元の東映は、このまま好調が維持できれば「念願でもあった動員数730万人(埼玉県の人口730万人に由来する)も夢ではない可能性が」としている。
3位には「グリーンブック」が続き、週末2日間で動員14万4000人、興収1億9000万円を記録。累計動員は60万人、興収は7億5000万円を突破した。10日は多くの劇場で前週を上回る高稼働となり、腰の強い興行が見込まれる。
新作「運び屋」は初登場4位。クリント・イーストウッドが自身の監督作では10年ぶりに主演を務め、実際の報道記事をもとに描いたドラマ。8日より全国公開され、土日2日間で動員11万6000人、興収1億4600万円をあげた。これは2016年に公開され、最終興収13.5億円を記録したイーストウッド監督作「ハドソン川の奇跡」の興収比64.9%の成績となっている。まずは興収10億円が当面の目標となりそうな出足となった。
新作では他に、第91回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞した「スパイダーマン スパイダーバース」が5位にランクイン。8日より全国公開され、土日2日間で動員9万8074人、興収1億6005万2800円をあげた。スパイダーマンファンやアニメファンの若い層を取り込み、3日間では動員13万4386人、興収2億1679万3700円を記録。3月1日から3日に実施された先行上映を含めると動員15万人、興収2億5000万円を超えている。
なお、8日より全国105スクリーンで公開された「劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル」は9位にランクイン。全国86スクリーンで公開された「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3『恩讐の彼方に__』」は10位スタートとなったが、公開3日間の成績は劇場版3部作の中で最高の出足となった。
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父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
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