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【第42回日本アカデミー賞】安藤サクラが最優秀主演女優賞 映画界へのカムバック誓う

2019年3月1日 22:38

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子育てとの両立に葛藤したと明かした
子育てとの両立に葛藤したと明かした

[映画.com ニュース]第42回日本アカデミー賞の授賞式が3月1日、東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで行われ、最優秀主演女優賞は「万引き家族」の安藤サクラが獲得した。第39回の「百円の恋」に続き、同部門では2度目の受賞となった。

第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを獲得し、第91回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートを果たした是枝裕和監督作。安藤は万引きで生計をたてる“家族”を支える信江役を演じ、第92回キネマ旬報ベスト・テン(主演女優賞)、第73回毎日映画コンクール(女優主演賞)、第28回東京スポーツ映画大賞(主演女優賞)などで高評価を獲得。その繊細かつ情感豊かな演技は、カンヌ国際映画祭の審査委員長を務めたケイト・ブランシェットをはじめ世界中で絶賛されていた。

第1子出産後、初めて参加した作品となったため「妊娠中にすごく無責任なんですけど、『万引き家族』での時間を過ごしたいと思ったんです」と告白した安藤。プレゼンターを務めた菅田将暉から最優秀ブロンズを手渡されると、声を震わせながら「正直これからどうやって子育てをしながら、作品を関わる時間をつくればいいのかわからなくて…。本作で実感したのは、子育ては24時間、映画の現場も24時間。子育ても、映画の現場も、全力を尽くさなければならない。どうやってバランスをとればいいのかわからなかった」と正直な思いを打ち明けた。

「私の目標は妻として、母として、健やかな日常を過ごすこと」と話しつつも「でも、幼い頃から見させていただいた映画の現場は、自分にとって新しい活力を与えてくれる場所。この2つをどう両立してたらいいのか、今は全くわかりません」と胸中を吐露。やがて「やっぱり、どうしたって、映画の世界の人たちには憧れを抱いてしまいます。授賞式が始まってから、ずっと曖昧な気持ちでいたことが嫌でした。ずっとモヤモヤしていたんですが、こうやって素晴らしい賞を頂けたので、自分の中で必ず決着をつけて、また映画の世界に戻ってきたいと思いました」と宣言してみせた。最優秀賞を争った松岡茉優は、そのスピーチに心動かされ、止めどなくあふれる涙をぬぐい続けていた。

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