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福島出身の監督が原発事故と戦った農家描く「ハッピーアイランド」19年春公開

2018年12月16日 14:30

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ポスタービジュアルもお披露目 (C)ExPerson2019
ポスタービジュアルもお披露目 (C)ExPerson2019

[映画.com ニュース] 福島県出身の渡邉裕也監督が、東日本大震災後もたくましく農業を営んだ祖父の姿を描いた「ハッピーアイランド」が、2019年春に公開することがわかった。吉村界人萩原聖人大後寿々花が共演し、俳優としても活躍するミュージシャン・古舘佑太郎が主題歌「ハッピーアイランディア」を手掛けた。

第3回四万十映画祭2018の長編部門最優秀賞や、福岡インディペンデント映画祭2018の100分ムービー部門最優秀作品に輝いた本作。新鋭・渡邉監督が、15年12月から被災地の人々とともに福島でロケを行い、震災の原発事故による風評被害に負けず、農業に取り組んだ祖父の物語を紡いだ。

東京に住む23 歳の真也(吉村)は、仕事を転々とする中途半端な日々を送っていた。ある日、知人からの紹介がきっかけで、真也は福島の農家を手伝うことに。「寒い」「朝が早い」「辛い」農作業に嫌気が指し、逃げ出そうとしていた真也だったが、農業を通して地元に貢献する、震災で妻を亡くした正雄(萩原)や、保育士・里沙(大後)と出会い、徐々に仕事にやりがいを見出していく。

主人公・真也を演じるのは、「モリのいる場所」やドラマ「獣になれない私たち」に出演し、第10回TAMA映画賞の最優秀新進男優賞に輝いた吉村。渡邉監督は「(真也は)不器用だけど、実は良い奴。この作品の中で、辛くもどかしい状況の中でも、生きなきゃいけない、ということを描きたかった。主人公もそんなまっすぐな目を持っている人が良い」というイメージから、吉村にオファーをしたと明かしている。

さらに、渡邉監督は「2015年年末に福島の方々に支えられ、『ハッピーアイランド』を撮影しました。そして、ようやく震災からもうすぐ8年、公開することができます」と喜びを語る。「農作業を続ける祖父がかっこいいと思って作りましたが、祖父はもういません。いないけど、この映画が届けばいいと思います。 そして、世の中の方々にこの映画を見て頂き、祖父と福島で戦う農家の方々を自慢出来る事を嬉しく思います」と力強くメッセージを残した。

ハッピーアイランド」は、19年春から東京・ユーロスペースほかで公開。

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