福島の盆踊りとハワイへの移民をつなぐドキュメンタリー「盆唄」、A・ナデリ「心に響いた」

2018年11月25日 06:00

中江裕司監督と岩根愛氏
中江裕司監督と岩根愛氏

[映画.com ニュース]第19回東京フィルメックス特別招待作品「盆唄」が11月24日上映され、中江裕司監督とアソシエイトプロデューサーで写真家の岩根愛氏がQ&Aに応じた。

2015年、東日本大震災で大きな被害を受けた、福島県双葉町の豊かな伝統芸能と、ハワイのボンダンス・日系文化にまつわる唄や音楽、その背景を追うドキュメンタリー。故郷と共にあった盆唄が、故郷を離れて生きる人々のルーツを明らかにし、盆踊りとは、移民とは、そして唄とは何かを探し求める200年に迫る。

客席で観客として本作を鑑賞したアミール・ナデリ監督は「とてもすばらしい映画で心に響きました。監督と出演者の方の情熱、そして一言では言い表すことのできない大きな被害を受けた人々が、そこから何とか回復しようとするそのエネルギーが、盆唄という祭り、日本人の情熱、音と伝統にマッチングして素晴らしかった。この映画を見られたことに感謝している」と大きな賛辞を送った。

現在も避難先での生活を余儀なくされている、双葉町の元住民に密着した中江監督は「撮影中の状況も厳しかった。ふるさとって、母親みたいなもの。どんな生活をしていても、田舎に帰れば何とかなると受け入れてくれる。日本人にとってはそういう場所。そういう場所があっても帰れない、その状況を撮り続けなければいけなかった。そのとき思ったのは、つらい状況は映ってしまうだろうけれど、お客さんや双葉の方たちのためにも、つらい状況で終らすわけにはいかない。どうやったらこの映画を救うことができるのか、岩根さんと3年間ずっと話をしていました。それが音楽であったり、ハワイ移民の姿、富山の祖先の話やアニメーションの場面だったりするのかな、と今日上映を見て思いました」と撮影を振り返った。

なお、本作は2019年2月15日に全国公開される。第19回東京フィルメックスは、11月25日まで東京・有楽町朝日ホールほかで開催。

(映画.com速報)

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