是枝裕和総合監修「十年」公開は11月3日に決定 石川慶監督が“徴兵制施行後の日本”描く
2018年8月15日 12:00

[映画.com ニュース] 「万引き家族」がカンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得した映画監督・是枝裕和が総合監修を務めるオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」が、11月3日に公開されることが決定した。終戦記念日である8月15日に寄せ、本作の一編「美しい国」で“徴兵制が施行された日本”を描いた石川慶監督が、同作に込めた思いを明かした。
香港で社会現象となったオムニバス「十年」の日本版。自国の現在・未来への多様な問題意識を出発点に、新鋭映像作家が10年後の社会や人間を描き出す。「愚行録」の石川監督をはじめ木下雄介監督、津野愛監督、早川千絵監督、藤村明世監督がメガホンをとり、杉咲花、太賀、川口覚、池脇千鶴、國村隼といった実力派キャストが各作品の主演を担っている。
“平和を達成する”という意味を持つ平成が、終わりを告げようとしている。今作で映し出されるのは、新元号となり10年が経過した、未来の日本の姿だ。20~40代の新鋭監督が高齢化、AI教育、デジタル社会、原発、徴兵制をテーマに据え、それぞれが独自の視点で日本を見つめていく。
そのラストを飾るのが、石川監督の「美しい国」。徴兵制が施行された日本を舞台に、制度公示のポスターを手がける広告代理店社員・渡邊(太賀)の奮闘を描出した。10年後の会社員の日常に、70数年前の日常であった徴兵制を接続した理由を、石川監督は「10年後、83歳以下の人は誰も戦争を知らない時代がやってきます。実質、戦争を覚えている人が社会からほとんどいなくなると言っても過言ではないのでしょう。話を聞きたくても、意見を仰ぎたくても、もうその人たちはいないのです。そう思うと、僕らはけっこう重要な転換期に生きている気がするし、たぶんとても重要な責任を負っているんだと感じます。でも僕は、次の世代に渡すべきバトンを何も持っていないことにただ愕然としてしまいます。“もう遅い/まだ間に合う”という香港版のキャッチコピーを重く受け止めつつ、“まだ間に合う”という思いを込めてこの短編を撮りました」と説明している。
「十年 Ten Years Japan」は、11月3日から東京・テアトル新宿、大阪のシネ・リーブル梅田ほか全国で順次公開。
(C)2018 “Ten Years Japan” Film Partners
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

片思い世界
【“鑑賞確定”の超期待作】広瀬すず×杉咲花×清原果耶主演×「はな恋」製作陣…そして涙腺崩壊へ
提供:リトルモア

ミッキー17
【前代未聞のオール社畜レビュー】史上最凶のブラック仕事を描いた痛快作…社畜が観たらどうなった!?
提供:ワーナー・ブラザース映画

侍タイムスリッパー
【ついに見放題“最速”配信中!!!】観たかった人も、何度も観た人も今すぐ観て!【ネタバレ厳禁】
提供:JCOM株式会社

この村の住人は、人間を喰ってる――
【衝撃の問題作】異常なクオリティで世界が熱狂…“絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

観ないとぜっったい後悔する
【ラスト5分の破壊力】そして“観たことないシーン”のゲリラ豪雨に、感動を超えてもはや放心状態――
提供:東和ピクチャーズ

映画を安く観たい人、絶対にチェックして!
【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI

厳選した名作“だけ”をあなたに。
【探す時間、ゼロ】家のテレビが「あなただけの24時間シアター」に!(提供:BS10 スターチャンネル)