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前田敦子、黒沢清最新作「旅のおわり、世界のはじまり」で主演 ウズベキスタンで撮影

2018年7月10日 05:00

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背景は日本人が建設に関わったナボイ劇場
背景は日本人が建設に関わったナボイ劇場
(C)2019「旅のおわり、世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO

[映画.com ニュース]黒沢清監督の最新作で、ウズベキスタンでオールロケ撮影を行った「旅のおわり、世界のはじまり」に決定、女優の前田敦子が主演を務めることがわかった。

本作は、日本とウズベキスタンの国交樹立25周年と、第2次大戦後に日本兵捕虜が建設に関わったナボイ劇場が、1947年10月の完成から70周年を迎えたことを記念した両国の共同製作企画。黒沢監督のオリジナル脚本で、日本のテレビバラエティ番組の女性レポーター・葉子が、ウズベキスタンを訪れ現地の人々や異文化との交流によって新しい世界を開き、成長していく姿を描く。ウズベキスタンで今年4月30日にクランクイン、5月29日にクランクアップした。

前田が映画作品の主演を務めるのは、ロシア・ウラジオストクでオールロケ撮影された黒沢監督の中編「Seventh Code」(2014)以来。「『一九〇五』のお話を頂いてから6年経ち、黒沢監督の作品で主演をつとめるのは、私にとっても一番の夢でした。お話をいただいた際、黒沢監督から『ウズベキスタンといえば、前田敦子だと思いました』と言われた時は、どうしてかなと思ったんですけど(笑)、黒沢監督のこれまでの作品と異なる色になる作品に関わることができて嬉しいです」と喜びのコメント。

長編映画として初めてオール海外ロケ撮影に挑戦し、約1カ月間の撮影を終え「ウズベキスタン現地へ行く前は、すごく構えてしまっていたのですが、驚くほど良い所だと思いました。街の人たちも、本当にいい人で、言葉が通じなくても、この国なら生きていけると、異国で初めて思いました。AKBとして7年、AKBを卒業して今年で6年。丁度半分くらいのところにきて、今回、女優としてすごく良い経験をさせてもらい、幸せだと思えるところまで辿り着いたと思っています」と述懐する。

散歩する侵略者」(17)に続き前田を起用した黒沢監督は、「この作品は撮影がウズベキスタンということで、最初からなんとしても前田敦子さんに出演していただきたいと思っていました。かつて『Seventh Code』でミュージック・ビデオの監督の依頼を受けた際に、秋元康さんが『前田敦子を東アジアでもなく欧米でもなく、その間あたりの日本から近いようで遠い文化に置くと、彼女の個性がとりわけ際立つのではないでしょうか』と仰っていて、実際この撮影時、ウラジオストクでの前田さんの存在感は強烈でした。そういう経緯から今作は前田さん以外あり得ませんでしたし、私にとっては『一九〇五』からの念願でもありました」とその理由を語る。

そして、女優としての前田の魅力を「前田さんは、役柄を一瞬で直感的につかんでその役のセリフなり、仕草なりを全く自然に表現できるのです。これは彼女の生まれ持った才能でしょう」とし、「つまり天才ですね。一方、若いころからの訓練の成果なのか、仕事の現場では何ひとつ物怖じせず、躊躇もしません。そしてカメラに映ると、他の何物にも似ていない強烈な個性を発揮します。いやはや日本にも、もの凄い女優が出現しました」と最大限の賛辞を贈った。

映画「旅のおわり、世界のはじまり」は、2019年公開。

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