深田晃司監督、密接な関係を築いたフランスの芸術文化勲章「シュバリエ」を受勲
2018年6月15日 16:00

[映画.com ニュース]深田晃司監督が6月15日、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで行われたフランス芸術文化勲章「シュバリエ」叙勲式に出席した。会場となったシアター・イメージフォーラムは、フランス・ナント三大陸映画祭グランプリ「金の気球賞」と「若い審査員賞」を受賞した「ほとりの朔子」の封切り館というゆかりの深い場所。深田監督が敬愛する寺山修司の名が付けられた同施設のホールで式典は行われた。
1980年生まれの深田監督は、01年の自主映画「椅子」で初メガホンをとり、06年にはバルザックの短編小説を基にした「ざくろ屋敷 バルザック『人間喜劇』より」を製作。10年の「歓待」で第23回東京国際映画祭「ある視点」部門作品賞を受賞、その後「ほとりの朔子」「さようなら」といった話題作を発表し続け、浅野忠信が主演した「淵に立つ」では、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を獲得した。現在、ディーン・フジオカ主演作「海を駆ける」が全国公開されており、最新短編作品「ジェファソンの東」が上映される「深田晃司映画まつり2018」が、6月16日~29日にシアター・イメージフォーラムで開催される。
ローラン・ピック駐日フランス大使は「シアター・イメージフォーラムは、アート映画、実験映画の殿堂と承知しています。このような場所で勲章をお渡しできることを、大変嬉しく思っています」と挨拶。「深田監督は大変能力があり、才能があるということは誰も否定しないはず。それ以上に表現方法に全身全霊をかけて取り組んでこられたことに対して、フランス政府より勲章を差し上げることになりました」と勲章授与の理由を説明。そして、深田監督の歩んできた道のりを紹介した後「フランスでも今回の叙勲を聞いて、胸を熱くしている人が多いはずです」と語っていた。
勲章を授与された深田監督は「自分とフランスとの最初の関わりは、5、6歳の時。その時、初めて親に買って欲しいと頼んだものが、ジュール・ベルヌの『海底二万里』、その次がアレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』だったんです。小学生時代、この2冊に影響を受けて、それを真似た小説も書きました」と告白。「考えてみれば、ジュール・ベルヌはナント市とゆかりのある作家。その頃から縁が深かったんですよね」と振り返っていた。
さらに「その後、ルネ・クレール、マルセル・カルネ、フランソワ・トリュフォー、エリック・ロメール、ジャン・リュック・ゴダールといった監督に強い影響を受けました」と明かした深田監督。エリック・ロメール監督の「映画を作るのであれば、バルザックを読まなければならない」という言葉によって「ざくろ屋敷」製作に結びついたこと、20代の頃に出会ったアーティスト・藤井光から学んだフランスにおける“文化の多様性”など、今日までの自身の核となる出来事を述懐すると「フランスには色々な意味でお世話になっています。こうした形で勲章をいただけたことを嬉しく思います」とほほ笑んだ。そして「これで気を緩めず、こつこつと映画を作り続け、皆さんの御恩に報いていきたいと思います。今後ともよろしければ、一緒に映画を作っていただけると嬉しいです」と気持ちを新たにしていた。
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