是枝裕和監督「万引き家族」にカンヌが喝さい!樹木希林「こんなにいい体験を…」と感謝
2018年5月14日 12:15

[映画.com ニュース] 第71回カンヌ国際映画祭で5月13日(現地時間)、コンペティション部門に選出された是枝裕和監督の「万引き家族」が公式上映され、喝さいを浴びた。レッドカーペットには、是枝監督を囲んで安藤サクラ、リリー・フランキー、樹木希林、松岡茉優、さらに子役の城桧吏くんと佐々木みゆちゃんが顔を揃えた。
2001年に「DISTANCE ディスタンス」で初めてカンヌを訪れて以来、是枝監督にとっては今回が7度目のカンヌ参加となり、それも得意の家族をテーマにした作品。上映後、日本のプレスの取材に応じた是枝監督は、「(編集を)直したいところがないか確認しながら見ていました(笑)。温かい拍手が続いたのでほっとしています」と発言。受賞の手応えを尋ねられると、「答えにくい質問ですが、いい上映でした」と顔を綻ばせた。
是枝監督が実話からインスピレーションを受けたという「万引き家族」は、年金と万引きで食いつなぐ訳あり家族の姿を描きながら、真の家族とは、人間の絆とは何かを描く。すでに海外のプレスの取材も受けたという是枝監督は、「今日取材を受けたなかで、自分は養子だったという方が3人もいて、(このテーマは)切実なのだと悟りました。この映画に出てくる家族は特殊ですが、根底の問いかけがちゃんと届いているのだなという印象です」と語った。

前日にカンヌ入りしたメンバーは、是枝監督と安藤が子役2人をメリーゴーランドに乗せるなど、わずかな余暇を楽しんだ様子。公式ショップでおみやげグッズを買いあさったという松岡は、「トートバッグやマグカップやTシャツなど、ほとんど全部買いました。ユーロですごく高くなってしまって、びっくりしました」と茶目っ気を披露。さらに「チャンスや奇跡はあるんだなと感じました。でもこれがチャンスや奇跡ではなく、『わたしが頑張って来られたんです』と言えるように、ぜひまた来たいです」と語った。
この日は母の日にあたったため、安藤サクラは母親・安藤和津をカンヌに同伴。「いつかカンヌに来るのが母の夢だったので、やっと叶えてあげることができました」と親孝行ぶりをのぞかせた。
一方、是枝監督の「そして父になる」に続き2度目のカンヌ参加となったリリーは、「僕はあまり華やかなところが得意ではないのですが、カンヌは居やすい華やかさというか、素敵な心地よさがあります」。3度目のカンヌとなる樹木は、「娘がファンの、(仏俳優)マチュー・アマルリックさんに会ったので、一緒に写真を撮らせてもらいました」と余裕を発揮しつつ、「こんなにいい体験をさせてもらえたのも、監督のおかげです」と語ると、隣で是枝監督が感無量の様子で目を伏せていた。
カンヌの常連であることからもわかるように、フランスでは是枝監督の人気は定着している。監督にとって7度目のカンヌがラッキー7となるかどうか、期待が掛かるところだ。(佐藤久理子)
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