福士蒼汰×古川雄輝×桐山漣 “男心”を交し合った、イケメンだらけの「曇天に笑う」
2018年3月23日 19:00
[映画.com ニュース] 唐々煙氏による人気コミックスを本広克行監督が映画化した「曇天に笑う」が、3月21日から全国公開を迎えた。際立った個性あふれるイケメンたちが次から次へと登場し、エネルギーを爆発させるエンタテインメント作だ。なかでも豪快な活躍を見せた主演の福士蒼汰をはじめ、共演の古川雄輝、桐山漣が、物語の舞台となった滋賀・大津にある名勝・旧竹林院でのインタビューに応じ、“男心の交し合い”が行われた撮影風景をにぎやかに振り返った。
明治維新後の大津が舞台。300年ごとによみがえる大蛇(オロチ)を封印するために立ち上がった曇三兄弟、明治政府右大臣・岩倉具視の直属部隊・犲(ヤマイヌ)、大蛇を利用し政府転覆を目論む忍者集団・風魔一族の三つ巴の戦いを描いた。
「仮面ライダーフォーゼ」以後、映画「神さまの言うとおり」「無限の住人」などさまざまな現場で研鑽を積んだ福士は、曇三兄弟の長男であり、町を守る曇神社の14代目を担う曇天火役で作品をけん引。豪放磊落という四字熟語を体現する性格で、戦闘にめっぽう強く、弟たち(中山優馬&若山耀人)や町の人々に多大な愛を注ぐ器の大きい人物だ。「天火は三兄弟の兄であり、父代わりでもあります。意識していたのは、弟たちへの愛情です。自分に何が出来るかと考えたら、兄らしくリーダーシップをとることは、普段の自分から考えても、難しいと思いました。ではどうするか。皆に愛を持って接しようと、現場で意識していました」。
一方でクールな眼差しと知的なオーラで世の女性を虜にする古川は、犲の隊長・安倍蒼世役。あることが理由で天火を強くライバル視し、大蛇を止めるためには鬼にもなる覚悟を秘める、原作でも屈指の人気を誇るキャラだ。そして「仮面ライダーW」で脚光を浴び、福士とは「仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX」で共演した人気急上昇中の桐山は、曇三兄弟と生活をともにする親友・金城白子役。大ケガを負って倒れていたところを天火に助けられ、曇神社に居候するようになり、まるで母のように三兄弟を世話して支える。
今作がユニークなのは、メインキャストに女性は1人もいない点だ。アクションシーンで福士の足の小指にヒビが入ってしまったことなど、肉体的・精神的負担はつきものだったが、男だらけの現場は「楽しく、必死だった」という。福士が「本当、男ばっかりでした(笑)。戦って、男の心の交し合いをずっとしていた印象ですね」と振り返れば、古川も「福士くんの言うとおり、つらいこともあるけど、それ以上に楽しいことがあるから頑張れた。昼ごはんはケータリングが多く、温かくておいしくて、ついつい食べすぎてしまったり。ちょっとしたことが積み重なって、結果的に楽しい印象」。桐山は「曇家、犲、風魔という3つが共存していて、どのチームも垣根をこえて仲がよかった。終盤の洞窟のシーンは、長いこと皆と一緒でした。あの洞窟、寒かったんですよ。ベンチコートを着込んで皆で暖をとらないといけないくらい。思い返すととてもいい思い出で、同じ釜の飯を食った、という感じですね」と目を細めた。
また1月29日の完成披露試写会で「もし自分が女性だったら、登場人物の誰に惚れる?」という質問が寄せられた際には、福士と桐山が互いの役を挙げ、「カップル成立か!?」とファンの耳目を集めた。その真意を、もう少し詳しく聞いてみよう。
福士「やっぱり白子のような、優しい人がいいです。天火のような人には翻ろうされちゃうと思うんです。白子は全部を包んでくれる優しさがある」
桐山「(同じ質問に)僕もやっぱり天火。プラスのエネルギーがあれば良いことが起きる、と思うタイプですから。天火のように、ガハハとプラスに笑い飛ばせるスタンスの人は、男から見ても素敵」
そんな2人を、ほほ笑みながら見つめていた古川にも、「自分が女性だったら、安倍蒼世は男性としてどうか」と聞いてみた。「漫画の世界では理想的な人物ですけど、現実だと、もうちょっと楽しい人のほうが……」と前置きし、「風呂上りにパンツ一丁で踊っていたりしたら、好印象ですけどね。2人きりになったら意外とふざける、とか」と付け加えていた。