山崎まさよし、横山秀夫「影踏み」で14年ぶり長編映画主演!監督は篠原哲雄
2018年3月23日 17:00

[映画.com ニュース] 「64 ロクヨン」「クライマーズ・ハイ」などで知られる作家・横山秀夫氏による小説「影踏み」が映画化されることになり、シンガーソングライターの山崎まさよしが、「8月のクリスマス」(2005)以来約14年ぶりに長編映画主演を果たすことがわかった。監督は「花戦さ」の篠原哲雄が務め、山崎とは「月とキャベツ」(1996)以来、約22年ぶりのタッグを組む。
通称「ノビ師」と呼ばれる泥棒が、難事件に立ち向かいながら、幼馴染のヒロインとの恋と、泥棒稼業との狭間に揺れ動く姿を描いた。警察小説の旗手である横山氏の作品の中でも、犯罪者側を主人公にした物語が特徴的だ。主人公の泥棒・真壁役に扮する山崎は、主演にあたり「ずっと役者とは全く違う動きの中で活動してきたので、今はプレッシャーを感じています」と吐露しつつ、「今回はミュージシャンである自分とはかけ離れていますが、歌を書く時の目線は底辺から色んな景色を見たいと思って歌を作っています。その意味では真壁と同じ目線になれるような気がします。そういう共通項を自分の中に見つけていければと思っています。真壁もしくじりから始まっているし、心の闇も抱えているから、真摯に役に向き合っていきたいです」と意気込んだ。
今作がスタートしたきっかけは、2016年の「伊参スタジオ映画祭」(群馬県・中之条町)に、山崎&横山氏&篠原監督がゲストとして参加したことだ。横山氏は「月とキャベツ」を繰り返し鑑賞するほどのファンで、山崎は長年横山作品を読み漁ってきた。篠原監督は山崎との再タッグと、横山作品の映像化を切望していたという。
同映画祭で顔を合わせた際に、横山氏自らが「山崎に合う作品」として「影踏み」を提案し、映画化の企画が浮上。横山氏は「山崎さんと篠原監督が素晴らしい世界観を作ってくれるでしょうから、原作にとらわれずに作っていただきたい。僕はその『影踏み』を楽しみたいと思っています。ミュージシャンとして人の心を盗むのがうまい山崎さんは、実は“泥棒”という役がぴったり合うんじゃないかと思っています。でも、山崎さんを泥棒にしてしまって申し訳なく思っています(笑)」と明かし、篠原監督は「(山崎の魅力は)男のダメなところを自然に演じられる、人間の弱さを悪びれずに自然体に演じられるのが魅力です。色んな役で人間の表面化しない裏側も悲哀を伴って出てくる感じが僕は好きなんです。愛すべきアウトローですかね。一緒に仕事をするたびにいつも新しい山崎くんを発見できています」とコメントを寄せた。
映画「影踏み」は山崎が主題歌を担当し、5月からオール群馬ロケを開始。2019年春以降に公開予定。
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