周防正行監督、4年ぶり新作は「活劇」 東映と初タッグ「映画の面白さわき上がるものに」
2018年2月1日 06:00

[映画.com ニュース] 周防正行監督の、4年ぶりとなる新作(タイトル未定)が製作されることが分かった。テーマは「活劇(アクション)」で、これまで「Shall we ダンス?」の社交ダンス、「それでもボクはやってない」の裁判(痴漢のえん罪)などオリジナルで斬新なテーマに挑んできた周防監督が、初めて映画そのものと向き合う。
映画が活動写真と呼ばれていたれい明期の大正時代が舞台。無声(サイレント)映画に携わる人々の状況が、周防監督が1984年のデビュー作「変態家族 兄貴の嫁さん」などピンク映画を撮っていた頃のけん騒と重なるところがあり、「青春映画として撮ってみよう」と昨年1月に企画が本格始動した。
無声映画の上映会に足繁く通うなど取材を重ね、脚本は80%ほどまで完成。制作のアルタミラピクチャーズ代表の桝井省志プロデューサーによれば、監督やカメラマンらスタッフ、弁士、興行主ら無声映画の製作、上映に関わる人々の人生模様にアクションと恋、笑いがちりばめられているという。「その時代の映画に関わっている人は、実際に若い人が多かった。7、8人が中心の青春群像劇になる。キャストも20代が中心になると思う」と明かした。
主人公の男性キャストを軸としたオーディションを間もなく開始する予定。「Shall we ダンス?」の役所広司、「それでもボクはやってない」の加瀬亮も当時はオーディションで選んでおり、周防監督ならではのキャスティングも注目を集めそうだ。
クランクインは今秋を予定。原点である映画に加え、アクション、広義では時代劇に初めて挑む周防監督は「活動写真と呼ばれていた映画に魅了された人々の青春を、痛快な活劇として描き、技術革新が続いても本質的には変わらない映画の面白さ、楽しさ、魅力がわき上がるものにしたい」と意欲を見せている。
配給は東映で、桝井氏は「撮影所のスタッフの充実と、何よりこのオリジナルの企画を理解していただけたのでラブコールを送った」と説明。アルタミラとは「がんばっていきまっしょい」(1998)などで組んでいるが、周防作品は初めてで、東映の多田憲之社長は「東映ならではのテーマを持った、映画への愛にあふれる青春物語でした。こんな映画を待っていました」と大きな期待を寄せている。
公開は、2019年の夏以降を予定している。
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