マーベルの“伝説”スタン・リーを直撃!映画とコミックに共通する創作の極意とは?
2018年1月1日 12:00
[映画.com ニュース]アイアンマンやスパイダーマンといった人気ヒーローの“生みの親”として知られるスタン・リーが、2017年11月末に来日。マーベルの名誉会長を務め、映画ファンには「カメオ出演のおじいちゃん」でおなじみのリーに、快進撃を続けるマーベル・スタジオの新作映画「ブラックパンサー」と「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」について話を聞いた。
17年12月28日に御年95歳の誕生日を迎えたリーは、1年ぶり2年連続の来日。「映画を製作する時は毎回、観客の皆さんが心の底から映画を楽しんでくれて、次の作品が待ち遠しいと思ってくれるといいなと思っているよ」と年齢を感じさせないエネルギッシュな語り口で、「わたしも次の作品が楽しみなんだ!」とニッコリ。
3月1日に公開される「ブラックパンサー」は、「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」(16)でスクリーンデビューを果たしたブラックパンサー/ティ・チャラを主人公にした単独映画。漆黒のスーツを身にまとい、鋭い爪と優れた戦闘能力を誇るこのキャラクターもまた、リーが生み出したヒーローだ。
ブラックパンサーがコミックに初登場したのは1966年。キャラクターの着想に「ドラマティックな理由があったらいいのだけれど、実はなくてね」と言うが、当時、公民権運動に続く反人種差別運動が盛んだったことは無関係ではないだろう。「私はただ、新しいキャラクターを生み出そうとしていただけ。当時は黒人のヒーローがいなかったから、自分たちで誕生させるべきだと思った」。常に「窓の向こうに広がっている世界」を描き、現実社会に即した世界観を築いてきたリーだからこその発想だといえるかもしれない。
アフリカの超文明国ワカンダを統治する若き国王ティ・チャラは、国を守るためにブラックパンサーとして戦う。「それだけでも、他のヒーローとはだいぶ違うだろ。戦闘時にはパンサーのコスチュームを身につけるんだけど、まるで巨大な猫のような身のこなしで戦うんだ」とキャラクターの魅力を説明。「ブラックパンサーみたいなキャラクターはほかにいないから、きっと観客も気に入ってくれるんじゃないかな」と、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でも人気のキャラクターになると予想した。
「ブラックパンサー」の次には、ファン待望のシリーズ第3弾「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」が控えている。昨年11月末にお披露目された初の予告編は、公開から24時間で2億3000万回以上という驚異的な再生回数を記録し、ファンの期待の高さを証明。さらに、無精ひげを生やしたキャプテン・アメリカ、赤毛から金髪へと変化したブラック・ウィドウ、人間の姿をしたヴィジョンなど、キャラクターたちのいままでに見たことない姿はファンの間で議論を巻き起こしている。
MCUの舵を取るマーベル・スタジオ社長ケビン・ファイギには、「コミックの登場人物たちが常に変化し、時代に適応することで、50年、60年と生き残ってきたように、映画の中でもキャラクターを変化させていきたい」というビジョンがある。MCUが進化し続ける土台になっている「キャラクターの変化」について質問すると、映画とコミックに共通する創作の極意が見えてきた。
「キャラクターたちをどう変化させていくか、事前に計画を立てたことは一度もない。だけど、毎月毎月書いていると、どんどんアイデアがわいてくる。新しいアイデアを、新しいストーリーに取り入れ続けたんだ。映画でも同じじゃないかな。彼らは映画を見ながら、ヒーローが悪役に対してこんなことをしたらおもしろくなりそうだとか考えているんだろうね。物語を見たら必ず、次のストーリーがどうなるべきかアイデアが浮かんでくるものなんだ」
同作では、地球を守り続けてきたヒーロー集団アベンジャーズが、史上最凶の強敵サノスの出現により絶望的な戦いに追い込まれる。マーベルの“レジェンド”であるリーは、そんな絶望的なピンチを経験したことがあるのだろうか? すると、「それはインタビュー取材を受けること」と即答が返ってきた。「私はあまり耳がよくないので、質問がところどころしか聞き取れないのだけれど、知的に聞こえそうな答えを編み出さなきゃいけない。この世から取材がなくなってくれたら、私の悩みはすべて解決さ」と、ちゃめっ気たっぷりにおどけてみせた。
「ブラックパンサー」は3月1日、「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」は4月27日に全国公開。
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