チャーチルそっくりの特殊メイクは日本人が担当していた!G・オールドマンが直々オファー
2017年12月22日 18:30

[映画.com ニュース] ゲイリー・オールドマンが元英国首相のウィンストン・チャーチルを演じ、第75回ゴールデングローブ賞の主演男優賞(ドラマ)にノミネートされた「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」のオールドマンの特殊メイクを、現代彫刻家としても知られる特殊メイクアーティスト・辻一弘が手がけていることがわかった。
舞台は、1940年、第2次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がフランス・ダンケルクの海岸で窮地に追い込まれるなか、英国首相に就任したばかりのウィンストン・チャーチル(オールドマン)は、ヒトラーに屈するのか、戦うのか、究極の選択を迫られる。
リック・ベイカーと共に「メン・イン・ブラック」等に携わり、「もしも昨日が選べたら」「マッド・ファット・ワイフ」でアカデミー賞に2度ノミネートした実績を誇る辻。本作は第90回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞の候補7作品にも選ばれており、オスカー戴冠に期待がかかる。
だが、辻は2012年に映画業界を引退し、彫刻家としての活動に専念していた。辻がカムバックを果たした理由は、オールドマン直々のオファーだったという。「ゲイリー(・オールドマン)は、私に『あなたが引き受けてくれたら、私はこの映画に出る』と言ったのです」と明かした辻は、「悩みましたが、ゲイリーにノーとは言えません。他の多くの人たちと違って、彼は特殊メイクの重要性をしっかり理解してくれているのです」と信頼を語った。
当のオールドマンは、「理解するだけでなく、肉体的にも彼(チャーチル)を感じることができなければいけない。空間を彼のように動き、自分が鏡をのぞいたときにそこに彼を見つける、少なくとも彼の精神が自分を見つめ返してこないことには、この役をできない」と演じる上での“絶対条件”を告白。「辻一弘が、私をその境地へと連れていってくれる唯一の人物だと思いました。彼はピカソのような人物です」と最大限の賛辞を送っている(オールドマン以外のメイクアップ・ヘアデザインはイバナ・プリモラックが手がけた)。
オールドマンをチャーチルに見せるため、特殊メイクの開発と試作には実に6カ月間を要したといい、現場では、オールドマンは補綴(ほてつ)とメイクアップのために毎朝3時にスタジオ入りし、ヘアメイクに毎日3時間半、衣装の着用に30分と、撮影クルーが到着する朝の7時ぎりぎりまで準備に費やしたという。オールドマンがチャーチルへと変身していくさまを見届けた辻は、「ゲイリーがウィンストン(・チャーチル)に込めた声を聞いていると、ゲイリーを見ているという感覚は一切しなかった。その人物から、しっかりと声が発されるのを目の当たりにするのはとても感動的でした」と語っている。
「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」は、チャーチルを支える妻クレメンティーンを「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス、秘書エリザベスを「ベイビー・ドライバー」のリリー・ジェームズ、英国王ジョージ6世を「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のベン・メンデルスゾーンが演じる。2018年3月に全国公開。
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