原恵一監督「素敵な女性」と「百日紅」音楽の富貴晴美さんに終身雇用を約束
2017年10月31日 13:30

[映画.com ニュース] 第30回東京国際映画祭の特集企画「映画監督 原恵一の世界」で、2015年「百日紅 Miss Hokusai」が10月30日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、原監督と音楽を手掛けた富貴晴美さんがトークショーを行った。
これまで「関ヶ原」など原田眞人監督の音楽で知られ、現在は来年のNHK大河ドラマ「西郷どん」を作曲中の富貴さん。原監督との出会いは、初の実写に挑んだ「はじまりのみち」(2013)で、原田監督の「わが母の記」と同じプロデューサーだったことから紹介され見たところ、「バッハのような重厚な音楽で、これはもう大丈夫だと思った」と確信を得たという。
しかし、初対面の印象は「いいところのお嬢さんの家事手伝いみたいな雰囲気で、いつもヘラヘラしている。『わが母の記』は、本当にこの子が書いたのかと思った」と落胆。それでも、「はじまりのみち」のラストシーンで木下惠介監督の名場面のダイジェスト約10分を8小節の1フレーズだけでつなぐという“ムチャぶり”の注文に見事に応え、「勝手な注文をはるかに超える楽曲を作ってくれた」と称賛し、「百日紅」につながった。
富貴さんも、「スムーズに進行したように言っていますけれど、メインテーマが決まるまでに4曲書いて、いつも全力投球だった。初めての監督でよく分からなかったけれど、きっと一生好きと言わないタイプなんだろうな」と暴露。葛飾北斎の娘で同じ浮世絵師のお栄が主人公の「百日紅」も、冒頭の音楽はロック調で「まさかロックとは思わなかったけれど、お栄のキャラはロックだし、格好良さの中にも女性であることを忘れてはいけないと意識しながら音を付けました」と明かした。
アニメの音楽は初めての経験だったが、「原監督はこだわりの人で、センスも良く妥協しない。すべてのシーンで手を抜いていないので、こなすことで勉強になる。一緒にやっていて楽しかった」と笑顔。原監督も、「作る曲は大好きだし、ものすごく明るくて知的な素敵な女性。これからも使い続けたい」と終身雇用を約束した。
そして、「僕のモーリス・ジャールになってほしい」とラブコール。「アラビアのロレンス」や「ドクトル・ジバゴ」など原監督が敬愛するデビッド・リーン監督の代表作の音楽を手掛けた作曲家で、母親の影響でそれらの作品を幼少の頃から親しんでいた富貴さんも「原さんは愛されるべき監督です。皆さん、原監督を末永くよろしくお願いします」と“プロポーズ”に応じていた。
第30回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
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