北野武、新たなバイオレンス映画のギャラは車代のみ!?「仲代さんは500円」
2017年10月7日 13:08
[映画.com ニュース] 北野武監督が裏社会に生きる男たちの抗争を描く人気シリーズの最終作「アウトレイジ 最終章」が10月7日、全国287館で封切られ、北野監督をはじめ、出演の西田敏行、大森南朋、ピエール瀧、松重豊、大杉漣、金田時男が、東京・新宿ピカデリーで行われた舞台挨拶に出席した。
関東最大の暴力団組織・山王会と関西の雄・花菱会との抗争後、韓国に渡り、裏社会を牛耳るフィクサー、張会長(金田)のもとに身を寄せた大友(ビートたけし)は、張グループと花菱の間に巻き起こったトラブルを機に、因縁に終止符を打つために帰国する。時を同じくして、花菱会ではトップの座をめぐる幹部たちの暴走が始まっていた。
ステージに上がった西田が、開口一番「本日は小説『アナログ』(著:ビートたけし)の販売促進会においでいただき、誠にありがとうございます。おかげさまをもちまして、沢山おいでいただき、感謝に堪えません。心から御礼申し上げます」とギャグを交えて挨拶すると、会場は大盛り上がり。本作を象徴する“誰が生き残るのか”というテーマにちなみ「役者の世界で生き残る術は?」と問われると、「とにかく風が吹く方に向かって、尻尾を振りながら歩いていく。これが生き残る方法だと思います。答えになっていますでしょうか?(笑)」と切り返し、さらに場内を沸かせた。
前作「アウトレイジ ビヨンド」から続投した松重は、劇中で一度死ねば二度と登場できないことから「前作を撮っている時、役者陣のなかで『死にたくない』という空気が出ていた」と告白する。「桐谷健太君と新井浩文君が死ぬシーンがあったんですけど、『どうしても死にたくない』とずっと言っていて。どうやったら生きた証を残せるかという工夫を死ぬシーンでしていましたね。(『アウトレイジ』は)生き残りに賭けた男たちの物語です」と述懐。自身は続投が決定したため、「彼らに悪いことをしたと(笑)。それからの5年間は、『アウトレイジ』の世界で“生き残った”ということだけでも光栄な日々でした」と思いの丈を述べていた。
「ここまできちんとやくざの世界を描いている作品はないと思います」と最敬礼の大森に対し、北野監督は「自分なりに上手いまとめ方をしたなと思っています。編集をしていて、映像的な面でも良いと思えた」と自信をにじませた。「恋愛ものを経て、俯瞰、あるいは客観的にバイオレンス作品を見直したい」としながらも、9月25日のジャパンプレミアでも言及していた“日本の役者オールスター”での製作を目指すバイオレンス映画については、「(キャストに)選ばれていない役者は、認められないという追い込み方をして、全員車代だけで出てもらう。仲代(達矢)さんも500円で出演してもらうという作戦を考えています」と北野流のジョークを飛ばし、爆笑を誘っていた。
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