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黒猫チェルシー渡辺、クストリッツァ監督愛爆発!「人を撮っているのが魅力」

2017年9月5日 14:00

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堂島孝平の影響ではまったという
堂島孝平の影響ではまったという

[映画.com ニュース] 映画「オン・ザ・ミルキー・ロード」の公開を記念して9月4日、エミール・クストリッツァ監督の大ファンを公言し、音楽活動に加え俳優、監督としても活躍する渡辺大知(黒猫チェルシー)が都内でトークイベントを行った。

“イタリアの宝石”モニカ・ベルッチをヒロインに迎え、クストリッツァ自身が主演を務めた本作。戦争が終わらない国を舞台に、ミルク売りの男と美女の愛の逃避行を描き出す。

松岡茉優主演の「勝手にふるえてろ」の公開が控える渡辺のクストリッツァ作品との出合いは「アンダーグラウンド(1995)」。大学受験の際、関西から上京し、ミュージシャンの堂島孝平の家に泊まったそうで「受験の前の日に『これいいよ』と貸してもらって(笑)。受験が終わって家で見て、衝撃を受けました」という。

クストリッツァ作品の魅力は「人を撮っていること」と渡辺。「人を撮れば、自ずとそれが街を撮ることになり、国を撮ることにもつながる。人の関わりを描くことで国と国の関わり、それが憎しみ合いにつながっていくことを教えてくれる。例えばマーティン・スコセッシはニューヨークという街を撮ることで、そこに人が映る。ジム・ジャームッシュは精神を撮ることが人を映すことになる。これがしょうもない監督だと、“映画”を撮ろうとして、必要な場所や人を用意しようとするけど、その時点で映画に負けてる、クストリッツァはまず、人を撮るんです」と評論家顔負けの考察で、会場につめかけたファンをうならせる。

そして、今作は「より洗練され、シンプルになっている。好きになった女性と逃げながら滝に落ちたり、ヘビに絡まれたり子どものころに見た夢のようですね。夢のような奔放さを冷静に俯瞰(ふかん)で見ている大人の優しさがある」と語る。クストリッツァ自らが主演を務めている点についても「必然だった」と分析。「インタビューで『2度と出ない』とか言ってたけど、かなり意図的に、自分が出るべき映画として(脚本を)書いていると思う。シンプルに伝えるために、いろんな説明を省きたい。そこで自分が出ること、その顔のシワひとつで『わかれ!』『感じろ!』と言ってるように思う」と語った。

本作には、自身の過去作を彷彿(ほうふつ)とさせるシーンが散りばめられており、自ら出演したという点とあわせて「自分が大好きですよね(笑)。それも含めて、集大成という感じがする」とも。「よく『アンパンマン』とかで“子どもから老人まで”って言いますけど、この映画はまさにそう!」と独特の視点でクストリッツァ愛を熱く語り、作品をアピールした。

オン・ザ・ミルキー・ロード」は、9月15日から全国公開。

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