犯罪ジャーナリスト・丸山ゴンザレス、米とメキシコの「ボーダーライン」は最も危ない場所のひとつ
2016年4月7日 08:00
[映画.com ニュース] 世界各国の犯罪事情に精通する“犯罪ジャーナリスト”の丸山ゴンザレス氏が、アメリカとメキシコの国境付近を舞台に、麻薬捜査の過酷な実情を描く映画「ボーダーライン」について語った。
メキシコの麻薬カルテルを壊滅させるため、特別チームに招集されたFBIの敏腕捜査官ケイト(エミリー・ブラント)は、特別捜査官グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)とその仲間アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)と共に任務につくなかで、非合法な手段もいとわない麻薬捜査の現実を直視することになる。第88回アカデミー賞では撮影賞・作曲賞・音響編集賞の3部門にノミネートされ、続編製作も決定した。
人気バラエティ番組「クレイジージャーニー」などで危険地帯への潜入取材が描かれて話題を呼び、メキシコへの渡航経験を持つ丸山氏は「その時に感じたのは、この国の抱える問題は根が深いということ」と印象を明かし、「メキシコ麻薬戦争というのは、ジャーナリストとして興味をひかれる題材です。恐らく(アメリカとメキシコの国境付近は)戦場以外では地球上で最も危ない場所のひとつですが、機会があればチャレンジしたい」と、映画の舞台となった国境地帯での取材に意欲を見せた。
本作の感想については「善悪を決めるのは、当事者の立場から見た利益なのだと思いました。権力の側にいることが必ずしも正しいわけではないということを突きつけられた感じです。それほど現実のメキシコ国内のカルテルと政府の関係、隣国であるアメリカの思惑が入り乱れて複雑化しているのだと思いました」と作品から受けた衝撃の大きさを振り返った。
さらに「麻薬カルテルの人間たちには、ダークヒーローのような側面があるのだと思います」と独自の見方を述べる。「それぞれの組織のボスたちや麻薬産業に従事する人、それらをとりまく環境は、あらゆる面において我々の想像を凌駕(りょうが)します。映画にもあったように、白昼堂々と警察と撃ち合いをするとか。しかもそれが現実なのだから、作品化したくなる人たちがいるのもうなずけます」。
「ボーダーライン」は、「ブレードランナー」(1982)の続編に抜てきされたドゥニ・ビルヌーブ監督(「プリズナーズ」「複製された男」)がメガホン。4月9日から全国公開。
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