青山真治監督、「この国の空」を「4回目の鑑賞なのに泣いた」と激賞
2015年7月30日 14:35

[映画.com ニュース] 二階堂ふみと長谷川博己が共演した「この国の空」の試写会が7月29日、都内で行われ、監督を務めた脚本家・荒井晴彦と、荒井が脚本を手がけた「共喰い」(2013)のメガホンをとった青山真治監督がトークショーに出席した。
芥川賞作家・高井有一氏による同名小説を映画化。終戦間近の東京で母と暮らす19歳の里子(二階堂)と、妻子を疎開させ隣家に1人で住む38歳の銀行員・市毛(長谷川)の許されざる恋の行方を、繊細かつ官能的に描く。
4回目の鑑賞だという青山監督は、「こういう考え方で戦争をひっくり返すのかと思った。大変感銘を受けたし、こういうことをやるのが我々の仕事」と感慨深げに語る。スクリーンで鑑賞するのは今回が初めてとのことで、川べりで里子と母が歌うシーンを挙げ、「こういったシーンは、普通は小細工しちゃうものだけど、こんなに愚直にやられて、4回目なのに泣いてしまった」と最敬礼。撮影現場にも遊びに行ったと明かし、「撮影前にも、荒井監督は何もしない。余裕の表情でした」と振り返った。
「身も心も」(97)以来18年ぶりにメガホンをとった荒井監督は、「自分は素人だから」と謙そんしつつ、「川原と神社とラストシーンは、撮影前からどう撮るか決めていた」と明かす。長年の付き合いである青山監督を「俺を評価してくれた数少ない監督」と評し、互いに認め合う旧友にリラックスした表情を見せていた。
劇中での二階堂の発声法に着目し、「二階堂さんだけが“昭和”にしようとしている。異常な特徴です。こんなセリフ回しは聞いたことがないし、耳を持っていかれる」と、二階堂の演技が大きな見どころであると語った青山監督。「本作は粘り腰じゃないと作れない」と荒井監督をねぎらうと共に、「こういう作品がないと、映画という文化は衰退してしまう。ぜひ皆さんも、この作品のことを声高に叫んでください」と客席に呼びかけていた。
二階堂と長谷川に加え、富田靖子、利重剛、上田耕一、石橋蓮司、奥田瑛二、工藤夕貴らが出演する。エンドロールでは、女流詩人・茨木のり子の「わたしが一番きれいだったとき」が使用されている。8月8日から全国で公開。
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

“最高&最幸”の一作!
【過去最高の評価!最も泣いた!】ありがとう、そして…さようなら!? 結末は絶対に観て…!
提供:キノフィルムズ

“ハリポタファン”に熱烈に推したい
【夢のような空間がここにある】GWにぜひ堪能してほしい特別な体験【忖度なし正直レビュー】
提供:ワーナー ブラザース スタジオ ジャパン

たべっ子どうぶつ THE MOVIE
【裏切りすんごい】キッズ向けとナメてたら…全然“甘くなかった”!!嘘やろ、こんな…ええんか…?
提供:クロックワークス、TBSテレビ

地上波では絶対ムリな超過激作
【超暴力的・コンプラガン無視!】狂キャラが常軌を逸した大暴れ!!【敵の事務所にロケットランチャー】
提供:DMM TV

マインクラフト ザ・ムービー
【予想の5倍面白かった】そして、この映画で人生がレベルアップする【息つく間もない“楽しさ”連続】
提供:ワーナー・ブラザース映画

サメ!ゾンビ!ガメラ!
【狂った名作・怪作が無料大量放送】人類終了のお知らせ! ありがとう“GWの夜”が決まった
提供:BS12

なんだこの強烈に面白そうな映画は!?!?
【尋常じゃなく面白そうな6つの魅力】予告だけで「めちゃくちゃ良さそう」が湧き上がる…観なければ!
提供:ディズニー