高橋伴明監督、奥田瑛二主演の映画「赤い玉、」モントリオール映画祭出品
2015年7月14日 05:00
同学年の高橋監督と奥田の、草食化している若者・映画業界に奮起を促したいという思いが込められ、人生の半分を過ぎようとする男たちが不確かなもの探し続け、“老い”と“性”の間で葛藤しながら、更なる人生を追い求める様を描き出すエロティック作品。奥田が演じる主人公は大学で教べんをとりながら、新作の撮影になかなか入れない映画監督・時田修次を演じる。高橋監督が映画学科長を務める京都造形芸術大学出身の若手俳優陣が出演し、柄本佑、高橋惠子らが共演。
同映画祭で奥田にとっては、2006年に監督作である「長い散歩」で、グランプリ、国際批評家連盟賞、エキュメニック賞の3冠を受賞。高橋監督は2010年に「BOX 袴田事件 命とは」がワールドコンペティション部門に出品された。高橋監督と奥田は共に現地入りする予定。
出品にあたり、ふたりは「この度は高橋伴明監督作品でモントリオール。同世代の監督と一つになって作り上げた作品『赤い玉、』。鬼才、異才、入混じっての久方ぶりの日本オトナ映画。さぁ、フランス語圏モントリオール、BANMEI・OKUDAのタッグをどう観るか?赤い玉の連発か!」(奥田)、「どのような形であれ、学生が中心になって制作された作品が世界に向けて発信されることは、学生に大きな刺激、喜びを伴って将来への夢をもたらすでしょう。奥田瑛二をはじめとする協力していただいたプロのスタッフ、キャストに心より感謝申し上げたい」(高橋)とコメントを寄せている。
映画とは自らの経験が投影される、そう考える時田は、まるで自分が映画の登場人物ででもあるかのように人生を流浪しているようにも見える。新作の脚本にとりかかる時田の私生活には、30代の、理解のある美しい女がいるが、その現実から虚構の世界に誘うように時田の前に現れる一人の女子高生・律子。世界の境界さえも喪失していくように、いつしか律子の存在が時田自身の人生を狂わせていく。
「赤い玉、」は9月12日、テアトル新宿ほか全国公開。
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