【第87回アカデミー賞】監督賞は「バードマン」イニャリトゥの手に!新境地に挑み初の受賞
2015年2月23日 13:42
[映画.com ニュース] 第87回アカデミー賞の授賞式が2月22日(日本時間23日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のメガホンをとったアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが監督賞を制した。第79回の「バベル」以来2度目のノミネートで、悲願の監督賞を獲得し「今夜は本物のマイケル・キートン風の格好をしてきました(笑)。本当の芸術は仲間の映画作家がいてこそできるもの。アカデミーには素晴らしい評価をしていただきました」と喜んだ。
長編映画初監督作「アモーレス・ペロス」(2000)がカンヌ映画祭の批評家週間でグランプリを受賞したイニャリトゥ監督は、世界各国を代表する11人の監督がアメリカ同時多発テロ事件の起きた9月11日をテーマに撮りあげたオムニバス映画「11'09''01 セプテンバー11」(02)に、メキシコ代表として参加。ショーン・ペンらハリウッドスターを起用した「21グラム」(03)も批評家から高く評価され、「バベル」でカンヌ映画祭の監督賞とエキュメニカル審査員賞を受賞、アカデミー賞では作品賞と監督賞にノミネートされた。
その後、同じメキシコ出身の映画監督アルフォンソ・キュアロンとギレルモ・デル・トロと共同で製作会社チャチャチャ・フィルムズを設立し、ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナ主演の「ルドandクルシ」(08)の製作総指揮を務める。「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」は、ゴールデングローブ賞で作品賞(コメディ/ミュージカル部門)・監督賞を含む最多7部門にノミネートされ、主演男優賞と脚本賞を受賞している。
「バードマン」というヒーロー映画で一世を風びした俳優が、再起をかけてブロードウェイの舞台に挑む姿を「バットマン」のマイケル・キートン主演で描き、これまでに国内外の映画賞で40以上の受賞をもたらしてきた。シリアスな人間ドラマを描くことで定評のあるイニャリトゥ監督が、ブラックコメディに挑んだことでも知られている。
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