【全米映画ランキング】「ハンガー・ゲーム」第3弾がV2。「モンスター上司」の続編は5位デビュー
2014年12月2日 13:45
[映画.com ニュース]サンクスギビング連休を迎えた全米ボックスオフィスは、2本の新作が拡大公開されたが、先週末3日間で約5700万ドルの興収を稼いだ前週首位の大ヒットシリーズ第3弾「ハンガー・ゲーム モッキングジェイ パート1(原題)」が王座を守った。
同作は連休に入った先週水曜日から日曜までの5日間で約8200万ドルを稼ぎ出し、サンクスギビング連休5日間では「ハンガー・ゲーム2」(2013年/約1億0990万ドル)、「アナと雪の女王」(2013年/約9360万ドル)に次ぐ歴代3位の好成績を記録。10日間の累計興収では約2億2500万ドルまで数字を伸ばしている。10日間で累計興収約2億9600万ドルを稼ぎ出した昨年の「ハンガー・ゲーム2」と比べるとやや物足りない印象だが、3億ドル超えは見えてきた。
2位は約2500万ドルのオープニング興収を稼ぎ出したドリームワークス・アニメーションの新作「Penguins of Madagascar」。ドリームワークス・アニメーションの人気シリーズ「マダガスカル」のスピンオフとして製作されたニコロデオンのTVシリーズ「ザ・ペンギンズ from マダガスカル」の映画版。隊長、コワルスキー、リコ、新人ら4匹のペンギンの冒険がコメディタッチで描かれる。レビューはまずまずだったが、11月上旬から一足先に公開し大ヒットを記録しているディズニーアニメ「ベイマックス」と客層が被ったためか、ロケットスタートとはならなかった。ゲストのボイスキャストとしてベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・マルコビッチ、ベルナー・ヘルツォーク監督等が参加している。
3位は好調を維持している「ベイマックス」。週末3日間は約1800万ドルの興収で、累計は約1億6700万ドルに。僅差で4位となったのはクリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」。こちらの累計は1億5000万ドルまであと一息といったところ。
そして約1500万ドルのオープニング興収で5位デビューとなってしまったのが、2011年の大ヒット作「モンスター上司」の続編「モンスター上司2(仮題)」。オスカー俳優を3人(ケビン・スペイシー、ジェイミー・フォックス、クリストフ・ワルツ)も揃えるなど、前作以上の豪華布陣で製作したR指定コメディの第2弾だったが、前作のオープニング興収約2800万ドルの半分しか稼げない寂しいスタートとなってしまった。今回は、前作でそれぞれの上司に復しゅうを果たし、共同で新たなビジネスを始めたニック(ジェイソン・ベイトマン)、カート(ジェイソン・サダイキス)、デイル(チャーリー・デイ)の前に、投資家の馬鹿親子(ワルツ、クリス・パイン)が立ちはだかるというストーリー。前作でデイルに復しゅうされたセックス依存症の歯科医に扮したジェニファー・アニストンも再出演している。
その他圏外では、カンバーバッチ主演の伝記ドラマ「ジ・イミテーション・ゲーム(原題)」が4サイト限定公開ながら19位に登場。第2次世界大戦下、ナチス・ドイツ軍の暗号「エニグマ」を解読し、英国を勝利に導いた天才数学者アラン・チューリングの数奇な人生が描かれる。ワインスタイン・カンパニー配給によるアカデミー賞狙いの1作で、9月に開催された第39回トロント国際映画祭では観客賞を受賞するなど、賞レースで大きな注目を集めている。共演にキーラ・ナイトレイ、マーク・ストロング、マシュー・グード、チャールズ・ダンス。監督は2012年のスリラー「ヘッドハンター」を手がけたノルウェー出身のモルテン・ティルドゥム。
今週末はアレクサンドル・アジャ製作の低予算ホラー「The Pyramid」が拡大公開となる。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。