アン・ハサウェイ、マシュー・マコノヒーとの「インターステラー」共演に思い馳せる
2014年10月17日 12:00
[映画.com ニュース] クリストファー・ノーラン監督の最新作「インターステラー」が、11月22日に日本で公開される。ノーラン監督作品史上最長となる約3時間の大作で、主演のマシュー・マコノヒー、ジェシカ・チャステイン、マイケル・ケインらと肩を並べて熱演している米女優アン・ハサウェイが、米ロサンゼルスで映画.comのインタビューに答えた。
「ダークナイト ライジング」(2012)に続き、ノーラン監督と2度目のタッグを組んだハサウェイは「最大の違いは、背景となるものがない映画に出演しているということだったわ」と説明。前作は「ダークナイト」シリーズの完結編だったため、「ゴッサム・シティがどういうところか、ブルース・ウェインがどういうふうに振る舞うのかを知っていた。でも今作では、すべてがミステリー。クリスの場合はいつもそうなんだけど、出来るだけ準備をしようとしても、セットへ行くと私のイマジネーションなんて彼のもっと素晴らしいイマジネーションの前ではかすんで見えてしまうの」と語る。
今作は、世界的な飢饉や地球環境の変化によって人類の滅亡が迫る近未来を舞台に、家族や人類の未来を守るため、未知の宇宙へと旅立っていく元エンジニアの男を描いている。ハサウェイは、マコノヒーがパイロットを務める宇宙船のクルーのひとりで、宇宙飛行士を演じているが、それ以上の詳細は明かされていない。
脚本を初めて読んだときに感じたことは、「もう一度読まなければいけない、ということだったわ(笑)」とおどける。そして、「すごくチャレンジングな題材なの。私たちが最も一生懸命やったことといえば、物語を観客がすぐに理解出来るようにすることだったの。というのも、私たちの理解度が深ければ深いほど、きちんと観客に伝えることができるじゃない?」と語る。それだけに、「脚本が何を言おうとしているのかを理解するには、何カ月もかかったわ。すごくエモーショナルで、私は泣いたわ。もし、この映画のエンディングで泣かなければ、お医者さんに行った方がいいと思うわ(笑)」と話し、作品の出来栄えには自信をのぞかせる。
今後は悪役やモンスターを演じたいと意欲を見せるが、今作で共演したマコノヒーについて「マシューと仕事をするのは本当に素晴らしかったわ。プロフェッショナルなレベルでも、個人的なレベルでも、これまで一緒に仕事をした人々のなかで、大好きな人のひとりよ」と絶賛する。筆者にも「あなたも彼に会ったでしょう?」と同意を求め、「彼は本当にすごいわ。彼のエネルギーがどれほどのものか知っているわよね。すごくインスパイアリングで、表現方法がオリジナルなの。それに、彼が話しているのを聞くのはとても楽しいのよ。質問だけして、ただ座って彼の話を聞くの。きっと素晴らしい日を過ごせるわ。一緒に仕事をしたい役者……、今はほかに誰も思いつかないかな」と胸中を明かした。
ノーラン監督は、意外にもブロックバスター映画の黄金期に育ったことを告白している。ハサウェイは、デビュー前にどのような映画を見て育ったのだろうか。「私が暮らしていた街には、すごくいい映画館があったから、よく友達と一緒に映画を見に行ったわ。15歳くらいだったかな、友達と『JFK』を見に行こうとしたのを覚えているわ。私たちには難しすぎて、歯が立たなかった。当時は携帯電話なんてなかったから、ロビーにある公衆電話で憧れていた男の子たちに電話をしたものよ(笑)」。
女優として、人気の絶頂にあるといって過言ではないハサウェイ。「いつも私をワクワクさせてくれるような仕事をもらえることは、とてもありがたいことだわ」と話す真剣な面持ちからも、人気の理由は透けて見える。さらに、「今作にはとても謙虚な気持ちにさせられたの。なぜクリスが、このキャラクターを私に演じさせようと思ったのか、それは映画を見たら分かるわ。彼が私を信頼し、任せてくれたということ、私とまた仕事をしたいと思ってくれたことは、とても名誉なことだから」と満面の笑みを浮かべた。