吉田大八監督、出世作「桐島、部活やめるってよ」製作は「後ろ向きだった」?
2014年10月16日 15:50

[映画.com ニュース]「桐島、部活やめるってよ」で第36回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した吉田大八監督が10月15日、東京・アップルストア銀座で行われたトークイベント「Meet The Filmmaker」に出席。これまでのフィルモグラフィーや、宮沢りえ主演で角田光代のベストセラー小説を映画化した最新作「紙の月」を軸に、自身の創作活動を語った。
吉田監督は学生時代は自主製作映画に励みながらも、意外にも「職業としての映画監督に憧れているというのはあまりなかった」と言う。しかし、2004年に「群像」(講談社刊)に掲載されていた本谷有希子の「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を偶然読み、「一気に読んで、面白かったとか感想よりも、頭の中で映画ができたような気がした。大げさかもしれないけど、『どうやって映画にすればいいか知っている』と思った」と突然の転機が訪れる。これを機に、07年には同名タイトルで映画化し、吉田監督は43歳での長編デビューを飾った。
その後、「クヒオ大佐」(09)、「パーマネント野ばら」(10)を映画化。一方で、出世作となった「桐島、部活やめるってよ」(12)は高校生の苦悩を描くということもあり、「それまでの原作の中で一番手がかりが見つけづらかった。どうして自分が(監督を)やりそうになっているんだという感じで、結構後ろ向きだった」と吐露した。それでも、「“主人公ふたりが出会う場所”っていうので、『ここかな』と思った」と探り出し、「原作の中で自分の歯が最初に立つところを見つけて、そこを拠りどころにして考えていった」と独自の製作手法を明かした。
さらに、自身5作目となる「紙の月」に話が及ぶと、「横領する女性、これも本当にわからなかった」とこちらも苦労した様子。しかし、打ち合わせの中でイメージを固めていったそうで、「どういう顔をして、どういうプロセスで横領をしたり、それが露見したりするのか。(原作では詳述されない部分を)きちんと見たくなった。映画にする意義みたいなものを自分なりにそこに見出したかった」と映画では物語の視点を大きく変更したことを説明した。
「紙の月」は、バブル崩壊直後の日本を舞台に、銀行で働く真面目な主婦が、巨額の横領事件を引き起こす様子を描いた。11月15日から全国で公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

宝島
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】すさまじい映画だった――全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

映画「F1(R) エフワン」
【「トップガン マーヴェリック」を観た人類におくる】あの“胸アツ”を更新する限界突破の超注目作
提供:ワーナー・ブラザース映画

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

試写会で絶賛続々
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス

We Live in Time この時を生きて
【仕事にならないくらい泣いた…】人生の岐路で何度も観返したい、“一生大切にする”珠玉の1本
提供:キノフィルムズ

おばあちゃん版「ミッション インポッシブル」!?
【辛口批評サイト98%超高評価!】アクション映画好きに全力でオススメ!めちゃ良かった!!
提供:パルコ