腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
劇場公開日:2007年7月7日
解説
「劇団、本谷有希子」の主催者で作家としても活躍する本谷有希子の大ヒット戯曲を、佐藤江梨子主演で映画化。女優を目指して上京したものの全く芽が出ない自意識過剰の勘違い女・澄伽、かつて澄伽の秘密を漫画に描き暴露してしまったために彼女から壮絶ないびりを受ける妹・清深、姉妹の間で板ばさみになってしまう兄・宍道、お人好しの兄嫁・待子。澄伽の帰省をきっかけに巻き起こる一触即発の人間模様を、ブラック・ユーモアたっぷりに描く。
2007年製作/112分/日本
配給:ファントム・フィルム
スタッフ・キャスト
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2023年4月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
兄・嫁・長女・次女
演技に迫力があり怖かったです。
カメラワークもユニークでした
妹が描いてたホラー漫画は実際の姉の実体験を描いた物語。夢のために作り上げたものが壊れたり、また追ったり、でもダメダメだったり。そんなところが自分と似ていると感じた。本当に人として不出来で、金銭面もダメダメ、人に良い様に使われてばかり、人に何かすれば心の中で見返りを求めてしまう。本当にこういった浅ましさは作中の姉とよく似ていると思った。絶望に絶望して迷走する中で最後手紙を破るシーン。あそこは一種の解放的なものに見えた。自慰行為の寸止めのような、ために溜めたものをぶっ放してから物語の最終盤へと行くのが堪らない。エンディングもチャットモンチーで、またちょっと先へ進めそうな思いになってしまう。感動ではないが、言語化できない心がときめくものがあった。
2021年4月12日
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…というのは素人考えでげしょうか。
舞台出身の方の作品、ないし、舞台作品を映画化したものって、必ずと言っていいほど「キーフレーズになる台詞」があると思うんだけど(『欲望という名の電車』あたりを使って例を引きたいけど、ネタバレになるので言えない、、)
この映画の場合は「お姉ちゃんは自分の面白さに全然気付いてない!」と、あともう一つぐらいあったかな。…が、そのキーフレーズにあたるんではないかと思うんです。
で、それらのキーフレーズを活かすんだったら、全体を思いきってコメディにしてしまった方がよかったのでは?と。一時期のクドカンみたいな。
でもまぁ、そこは本谷有希子さん(と彼女のファン)の好みなんで。何とも言えないっすね。
佐津川愛美さん。姉をネタにしたいという欲望を抑えきれない、小憎たらしさと愛らしさが同居した感じがいいですね。サトエリもいいですし。「姉妹の確執(ちょっと偏ってるけど)」っていうのは、テーマとしてけっこう新しかった気がします。
ただ、それ以外が、、 ちょっとセックスに逃げすぎな気がする。(永瀬→永作の)DV、不倫、性的放埒といろいろ盛り込まれてはいるんだけど、描きっぱなしでオチてない。 ただ、カゲキなだけ。
と、こき下ろしたようだけど、嫌いな世界ではないんです(DVはちょっと見るに耐えないけど)。姉妹ってけっこう、独特なんですよね。一番近くて一番遠い同性です(いや、、人によるか(笑))
2021年2月14日
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鑑賞方法:映画館
ヨコゲキ(RCCアナウンサーの横山雄二推薦作品)での観賞。
女優を目指して上京した勘違いで自意識過剰の女、澄伽(佐藤江梨子)、以前澄伽の家での暴れぶりを漫画に描き本に載ってしまったために彼女からいびられている妹の清深(佐津川愛美)、澄伽と近親相姦してしまった兄の宍道(永瀬正敏)、兄嫁の待子(永作博美)の兄弟の間に起こるブラックコメディ。
両親の交通事故死により澄伽が能登に帰省したことにより揉め事勃発・・・さてどうなる・・・という話。
佐藤江梨子がはちゃめちゃで凄まじいほどのダメっぷり(褒めてます)。
佐津川愛美がオドオドする妹を好演。
永作博美が夫からDVとモラハラを受ける健気な嫁ぶりが好感。
永瀬正敏が佐藤江梨子に弱みを握られるダメ兄で嫁にモラハラとDVする最低男。
この4人ともおかしいのが見所。
吉田大八監督の初長編作なので、ここから監督の才能発揮が始まったんだという記念作でもある。