新垣結衣、初の教師役「くちびるに歌を」涙の撮了 生徒たちは「先生大好き!」
2014年8月26日 06:00

[映画.com ニュース] 女優の新垣結衣が自身初の教師役を演じ、アンジェラ・アキの名曲「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」から生まれた物語を映画化する「くちびるに歌を」の撮影が、8月22日にクランクアップした。
NHK全国学校音楽コンクール課題曲となった「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の作者であるアンジェラ・アキが、全国の中学生を訪ね、直接対話をするというテレビドキュメンタリーのエピソードをもとに、乙一のペンネームで知られる中田永一氏が書き下ろした小説「くちびるに歌を」(小学館刊)を映画化。中学校の臨時教員として故郷・長崎の五島列島へ戻ってきた柏木ユリ(新垣)と、コンクール出場を目指す合唱部員の少年少女たちの交流を、「陽だまりの彼女」「ホットロード」の三木孝浩監督のメガホンで描く。
クランクアップ前の最後のシーンは、合唱コンクール出場前のリハーサル室でのシーンとなり、三木監督の「カット! OK!」の声がかかると、居合わせたキャスト、スタッフから拍手と歓声が沸き起こった。同シーンに臨んだ生徒役の子どもたちを、教師役として見守っていた新垣や桐谷健太らを含め、キャスト全員に三木監督から全員に花束が贈られ、子どもたちへの花束には、新垣がひとりひとりに宛てた直筆の手紙が添えられていた。親元を離れ2カ月弱を過ごしてきた子どもたちは、全員が感極まって号泣。もらい泣きするスタッフも続出したという。
そんな感動の涙に包まれたクランクアップに、新垣は「関わった人たちがこんなに良い気持ちになってくれた、気持ちがザワザワ動いた作品に出演出来ていることが嬉しいなと思いました」と感無量の面持ち。初の教師役という役どころについては「自分より年下の思春期真っただ中な年齢の子たちと向き合うということがなかったので……どうしたらいいのか分からないけど、ただ柏木も最初はどうすればいいか分からなかったんだろうから、私も自然な成り行きに任せようと思いました」という(新垣のコメントは、クランクアップ後のインタビューより抜粋)。
そんな新垣を、三木監督は「撮影が続く中で、中学生役の子たちに先輩として演技のアドバイスをし、役とリンクして少しずつ先生っぽくなっていく姿がとても素敵でした」と評しており、合唱部の生徒役を演じた恒松祐里も「いつも先生のように接してくれて、今度別の現場で会ったとき『先生!』って呼ばないように気をつけます」としっかり慕っている。
映画の中では、美人の柏木目当てに合唱部へ入部する男子生徒たちの場面もあるが、クランクアップに際して、生徒役の男の子たち全員から「柏木先生大好きです!」とコーラス付きで一斉に叫ぶサプライズもあり、女の子も含めた全員から「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の合唱を贈られるなど、新垣“先生”はすっかり子どもたちを虜にした様子だ。
「くちびるに歌を」は15年2月全国公開。
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