“舞妓”上白石萌音、仏デビュー!ハローキティとJAPAN EXPO登場でファン熱狂
2014年7月8日 05:00
[映画.com ニュース] 女優の上白石萌音が7月6日(現地時間)、主演作「舞妓はレディ」を引っさげ、仏パリで開催されているヨーロッパ最大の日本文化・エンタテインメントの祭典「JAPAN EXPO」に出席した。約3時間をかけて舞妓姿に変身し、誕生40周年を迎えたハローキティとともに場内を練り歩き、思い思いのコスプレに身を包む日本アニメのファンたちは騒然。さらに、ステージでは約350人のファンを前に主題歌「舞妓はレディ」に合わせたダンスを堂々と披露した。
今回で15周年を迎える「JAPAN EXPO 2014」(7月2~6日)では、4つのテーマ「マンガ」「ポップカルチャー」「現代文化」「伝統文化」を掲げており、伝統文化のひとつとして“花街文化”が取り上げられることから本作が招待された。唄や踊りといった芸で身を立てる舞妓は“おもてなし”のプロフェッショナルであり、日本を代表する“生きる伝統”として海外でも関心が高い。さらに、作品の世界観が世界中を魅了する「MADE IN JAPAN」のアイコン的存在であるハローキティと合致したため、今回のコラボレーションが実現した。
それだけに、上白石は練り歩きの直前には「緊張してきちゃった。キティちゃん、緊張している?」とハローキティに語りかけるなど、ドキドキ。それでも、会場で出会ったフランス人の女児に懐かれ手をつなぐと、次第に表情も和らいでいった。ステージで唄と踊りを披露し終えると、「こんにちは、上白石萌音です。フランスに来ることができてとても嬉しいです」とフランス語で挨拶。パリの印象を聞かれ、「どこを見てもキレイで、映画を見ているような感覚に陥ります。いつか住んでみたいです」と答えると客席から拍手が送られ、ファンの心をつかんだ。
パフォーマンスを終えた上白石は、「すごく緊張しましたが、それが何だったのかというくらい楽しかった。あっという間でした」とニッコリ。撮影以来の歌唱とダンスになったが、「何回も踊ったので、あの曲が流れると自然と踊っちゃうんです。フランスで披露できたことが嬉しかった」と振り返った。
JAPAN EXPOの雰囲気も存分に満喫したようで、「日本のアニメの衣装を着た方もたくさんいて、日本ってこんなに愛されているんだなって感じることができましたし、ありがたかったです。私も、日本人に生まれてきて良かったです」と目を細めながら表情をほころばせた。前日には、パリ日本文化会館でプレミア上映が行われ、約130人のファンを前に舞台挨拶を敢行。このことが最も印象に残っているようで、「試写会後に見てくれた方々と直接触れ合えたことが嬉しかった。元気付けられましたし、勇気づけられました」。
育ち盛りの16歳だけに、大いなる心境の変化があったことは表情が雄弁に物語っている。「来る前はドキドキと緊張、全部ひっくるめて興奮していましたが、たくさんのことを学んで帰るので、忘れずに大事にしていきたい」と語り、「ちゃんと中身のある人間になりたいです」と目を輝かせた。
映画は、「それでもボクはやってない」「Shall we ダンス?」の周防正行監督が、20年前から着目していたという舞妓の世界を描いた最新作。舞妓がひとりしかいなくなってしまった京都の小さな花街を舞台に、舞妓になるという夢をかなえるため、老舗茶屋の門を叩いた少女・春子の成長を描く。「舞妓はレディ」は、9月13日から全国で公開。