スパイク・ジョーンズ監督、最新作「her」で「人と人との関係を描きたかった」
2014年5月28日 21:30

[映画.com ニュース] 「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」の奇才スパイク・ジョーンズ監督が5月28日、最新作「her 世界でひとつの彼女」のプロモーションのため来日し、東京・アップルストア銀座が主催するトークイベント「Meet the Filmmaker」にコスチュームデザイナーのケイシー・ストームとともに出席した。
第86回米アカデミー賞で脚本賞を受賞した異色ラブストーリー。近未来のロサンゼルスを舞台に、長年連れ添った妻と別れ傷心のセオドアが、人工知能(AI)をもったOS(オペレーション・システム)のサマンサと恋に落ちていく姿を描き出す。セオドア役に「ザ・マスター」のホアキン・フェニックス、サマンサの声をスカーレット・ヨハンソンが担当した。
ジョーンズ監督は長編では初めて単独で脚本も手がけ、「人とテクノロジーの関係を描きたかったわけじゃなく、人と人との関係を描きたかった。本当の意味で心を通わせることはとても難しい。コミュニケーションの方法も時代とともに変わり、情報量も格段に多くなった。愛する人にどうしたら自分を正直にさらけ出せるかを描きたかった」とテーマを語った。
また、「AIのサマンサはとても複雑なキャラクターだけど、それを声だけで表現しなければならない。スカーレットは自分の魅力が何かを知っていて、自分をきっちりともっている人。だからこそサマンサをうまく表現できると思った」とキャスティングの理由を説明した。
長年ジョーンズ監督と組んできたストームは、ハイウエストパンツなど懐かしさを感じさせるポップな衣装で独創的な世界観を彩り、「あらゆる形状や素材の衣装をとにかくたくさん試してみた。セオドアには、トム・クルーズのSF映画みたいな襟のないレザージャケットを着せたくなかったんだ(笑)。最終的には未来にいくのではなく、過去にさかのぼるというアイデアにたどり着いた」といい、ジョーンズ監督も「1920年代を意識してる。流行はサイクルするものだからね」と付け加えた。
前作「かいじゅうたちのいるところ」以来、約4年半ぶりに来日したジョーンズ監督は「昨晩は仲間とカラオケで遊んだ」と滞在を満喫中。するとストームがエミネムの曲で得意のラップを披露し、会場は大盛り上がりとなった。「her 世界でひとつの彼女」は、6月28日から全国で公開。
Photo courtesy of Warner Bros.
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